...まだ残惜そうに大路に半身を乗出して人だかりの混々(ごたごた)揉むのを...
泉鏡花 「婦系図」
...一見ごたごた然としておけば...
相馬愛蔵 「私の小売商道」
...ごたごた一ぱい書かれてある...
太宰治 「ア、秋」
...もはや収拾つかないごたごたの満艦飾(まんかんしょく)です...
太宰治 「おしゃれ童子」
...急にそちらへ押し込めたらしい農具がごたごたに片寄せてある...
谷崎潤一郎 「吉野葛」
...そこには人家はごたごたと上から下へ階段をなしてつくられてゐるのが見えた...
田山録弥 「島からの帰途」
...そして紛擾(ごたごた)する病室を出ると...
徳田秋声 「黴」
...額ぎわにごたごたとひと固りになり...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...その上にはいろんなものがごたごたと載せてある――上に卵形のつまみのある...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...生憎(あいにく)人もごたごたしていたので...
堀辰雄 「かげろうの日記」
...ごたごたもございます...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「煉獄」
...ごたごたとみすぼらしい家並(やなみ)に面して...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「ヴェニスに死す」
...後々いつまでもごたごたしたのである...
柳田国男 「故郷七十年」
...そういうごたごたが影響したものか...
山本周五郎 「おばな沢」
...何事かどこかでごたごたと問題が起っているとき...
横光利一 「スフィンクス(覚書)」
...ごたごたしている気配であったが...
吉川英治 「宮本武蔵」
...その近くには雑な扱いを受けた図入りの書籍類がごたごたとばらまかれていた...
H. P. ラヴクラフト H.P.Lovecraft The Creative CAT 訳 「狂気の山脈にて」
...天平時代後期に盛んに画かれた弥陀浄土変は恐らくこのようにごたごたしたものではなかったであろう...
和辻哲郎 「古寺巡礼」
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