...葉子は単に倉地の心を引いてみたいばかりに怖々(こわごわ)ながら心にもない事をいってみたのだった...
有島武郎 「或る女」
...わしのような貧乏仲間は大丈夫だろうな」と趙白眼はこわごわ訊いた...
魯迅 井上紅梅訳 「阿Q正伝」
...恐々(こわごわ)床(とこ)へ入るとまたしきりそれが鳴り出して...
岩村透 「死体室」
...こわごわ舷側(げんそく)から海中へ...
海野十三 「火薬船」
...こわごわ岩鼻のむこうを眺めようとしているのであろうと...
海野十三 「恐竜島」
...彼は明るく燃える松の木の傍にこわごわ近よったが...
海野十三 「地球盗難」
...「どこに隠れているのでしょう」怖々(こわごわ)訊ねると...
江戸川乱歩 「悪魔の紋章」
...恐々(こわごわ)行って見ると...
江戸川乱歩 「孤島の鬼」
...こわごわ肉屋の足もとへ来て...
鈴木三重吉 「やどなし犬」
...私は今にも崩(くず)れそうなその実の一つを恐々(こわごわ)手のひらの上に載(の)せてみた...
谷崎潤一郎 「吉野葛」
...彼はこわごわクリストフを賛美していた...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...こわごわながらも用心して一緒に外へ出た...
永井荷風 「ひかげの花」
...地本さんはこわごわ首をもたげた...
永井隆 「長崎の鐘」
...五日目(いつかめ)にこわごわながら湯にはいって...
夏目漱石 「三四郎」
...小(ちい)さ刀に手をかけてこわごわながら近づくと...
山本笑月 「明治世相百話」
...新九郎は怖々(こわごわ)ながら...
吉川英治 「剣難女難」
...賊たちはこわごわと寄って来た...
吉川英治 「私本太平記」
...ひとりがこわごわ...
吉川英治 「親鸞」
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