...「また何か考えていらっしゃるのね」葉子はやせた木部(きべ)にこれ見よがしという物腰ではなやかにいった...
有島武郎 「或る女」
...一滴落すにもこれ見よがしだ...
有島武郎 「星座」
...そしてこれ見よがしに私にへばりつき始めた...
有島武郎 「骨」
...実際、其処に踞(しゃが)んだ、胸の幅(はば)、唯(ただ)、一尺ばかりの間(あいだ)を、故(わざ)とらしく泳ぎ廻(まわ)って、これ見よがしの、ぬっぺらぼう!憎(にっく)い気がする...
泉鏡花 「海の使者」
...てんでに習ひ覚えた得意の藝をこれ見よがしにおさらへをしてゐる...
薄田泣菫 「独楽園」
...これ見よがしに男のそばを通つて...
ロバート・ルイス・スティーヴンソン 佐藤緑葉訳 「醫師と旅行鞄の話」
...これ見よがしにしなさるのんです...
谷崎潤一郎 「卍(まんじ)」
...今日青年諸君の好んで為さるるテーブルスピーチに至つては弁巧と才気とをこれ見よがしの振舞さてもさても片腹痛し...
永井荷風 「桑中喜語」
...或る時はこれ見よがしに直立して走りました...
中里介山 「大菩薩峠」
...これ見よがしに大道の真中を練って歩いて...
中里介山 「大菩薩峠」
...これ見よがしの真新しい障子は...
野村胡堂 「胡堂百話」
...その上へこれ見よがしに紅鹿の子の扱帶(しごき)を長々と載つけて置く筈もあるまいぢやないか」「その扱帶を見せられてびつくりしたのは...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...お紙幣のときはこれ見よがしに...
正岡容 「寄席」
...大物の取引きがあると景気よく手を打ってこれ見よがし...
山本笑月 「明治世相百話」
...これ見よがしに僕(しもべ)に担(にな)わせて...
吉川英治 「親鸞」
...これ見よがしの伊達(だて)すがたして...
吉川英治 「宮本武蔵」
...これ見よがしな派手な伊達(だて)羽織も...
吉川英治 「宮本武蔵」
...これ見よがしに眺められた...
蘭郁二郎 「※[#「氓のへん/(虫+虫)」、第3水準1-91-58]の囁き」
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