...こればかりは教(おし)えてやることはできないので甚(はなは)だ困(こま)りました...
浅野和三郎 「霊界通信 小桜姫物語」
...こればかりの事に神経を悩すとは...
泉鏡花 「活人形」
...こればかりは……」古島老刑事はひどく尻込(しりごみ)をする...
海野十三 「四次元漂流」
...こればかりは年々欠かしたことがなかったのです...
相馬愛蔵、相馬黒光 「一商人として」
...」みのるはこればかりをくり返して一人で笑つてゐた...
田村俊子 「木乃伊の口紅」
...女中さんたちにもこればかりは判断が出来ない...
豊島与志雄 「女客一週間」
...こればかりは理屈ではいかない...
豊島与志雄 「慾」
...こればかりは我々の歯が立たないということに一致し...
中里介山 「大菩薩峠」
...こればかりは親や兄の自由には行(い)かないもんだからね」「藤尾が是非にと云うんですか」「え...
夏目漱石 「虞美人草」
...こればかりはどうしても書き上げよう...
「處女作の思ひ出」
...よく通つた鼻筋もこればかりは紅を含んだやうな赤い唇も...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...姪(めひ)のお糸は弱い身體に鞭(むち)うつやうに、痛々しい足を引いて、甲斐々々しく働き續け、こればかりは、暗い越後屋の中にも美しさと、明るさと、魅力(みりよく)とを撒(ま)き散らして居ります...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...こればかりで犠牲(ヴィクチーム)に成ッたと云ッても敢て小胆とは言われまい...
二葉亭四迷 「浮雲」
...毎朝こればかりは闕(か)かした事がなかった...
正岡子規 「くだもの」
...こればかりは止められませんの...
正宗白鳥 「見學」
...全體としての作品には感心しない人さへこればかりは激稱する絢爛を極めた先生の文章の如き...
水上瀧太郎 「貝殼追放」
...重々相判(あいわか)った……つまりその少年の精神状態を回復さしたら、その絵巻物を見せてくれた人の顔や姿を思い出すだろう……だからその記憶を探し出す目的で、とりあえず精神鑑定をやってくれというのだろう」「さようで……まことに恐入りますが、こればかりは、どうしても私の力に及びませぬので……」「イヤ...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...こればかりは」「うム...
吉川英治 「大岡越前」
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