...雌の河童はこれぞという雄の河童を見つけるが早いか...
芥川龍之介 「河童」
...これぞという証拠(しょうこ)が一つも手に入っていないのだからネ」そういって兄は首を左右にふりました...
海野十三 「崩れる鬼影」
...これぞという手がかりさえも得られなかった...
江戸川乱歩 「黒蜥蜴」
...これぞという道にはずれた振舞いも無かった人であるが...
太宰治 「竹青」
...大体その時北海道を旅行して歩いたというのが別段これぞという目的があったわけでもなく...
橘外男 「生不動」
...時々これぞという原因もなしに...
モリス・ルヴェル Level, Maurice 田中早苗訳 「誰?」
...いっこうこれぞという所はなかった...
夏目漱石 「行人」
...(もっとも写生文家のかいたものにもこれぞという傑作はまだないようである)オーステンの作物...
夏目漱石 「写生文」
...これぞという新しい工夫もなかったから...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...これぞという成案もなかった...
久生十蘭 「玉取物語」
...これぞというトリックなしに最後まで読者にサスペンスをもたせることができれば...
平林初之輔 「現下文壇と探偵小説」
...自分一代はこれぞという大したことはしないように心がけている...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...これぞという思いつきもなくていたのですが...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...まアこんなもので,それを除いては別段これぞという遊びもない,けれども今は四月二十日...
矢崎嵯峨の舎 「初恋」
...これぞという定まった目途(もくと)もなしに...
柳田國男 「野草雑記・野鳥雑記」
...これぞという仕事もなく...
夢野久作 「鉄鎚」
...これぞという功績も過失もなかった平々凡々の彼の巡査生涯を...
夢野久作 「老巡査」
...これぞという知識も持ち合せていない...
吉川英治 「宮本武蔵」
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