...それで今宵(こよい)出て来たいろいろの議論を参考として...
中里介山 「大菩薩峠」
...自分の、ほんのちょいとした暗示から、百年の親友が、一朝にして仇敵と変じるのだと思うと、二人の顔を、見比べてやることの、どんなに痛快なことであるか!「そうそうその広海屋さんが、今宵(こよい)、大方、こっ家(ち)へこられたように聴いたので、来ましたが――そうか、やはりおいでなされたか――」そんな声が、階段の方で聴えたと思うと、女房が入口に手をついて、「日本橋河岸さまがお見えなされました」「蛇の道だな――さすがに――」と、広海屋が、わざとらしく笑って、「さあ、長崎屋さん、おはいりなされ」雪之丞も、かたちをあらためた...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...「今宵(こよい)も見えられてか...
室生犀星 「姫たちばな」
...我は今宵(こよい)とともに死ぬるであろう...
横光利一 「日輪」
...こよいはどうかなされましたか」「さればよ...
吉川英治 「剣の四君子」
...こよいにも」「もとより早いがいい」二人は...
吉川英治 「三国志」
...君にご異議がなければ、孔明はそれから先に済ましたいと思います」「指揮すべて、軍師の権と謀(はかり)を以て、即刻にするがいい」「僭越(せんえつ)、おゆるし下さい」と、孔明は、壇に起って、まず趙雲を呼び、「御身(おんみ)は、手勢二千をひきつれ、江を渡って、烏林の小路に深くかくれ、こよい四更の頃、曹操が逃げ走ってきたなら、前駆の人数はやりすごし、その半ばを中断して、存分に討ち取れ...
吉川英治 「三国志」
...「こよいの用心布令(ぶれ)は...
吉川英治 「三国志」
...「こよいの用心布令は鶏肋(けいろく)との仰せ出しなりと伺い...
吉川英治 「三国志」
...いいえ、義貞殿から鎌倉の府へ、こよいの喧嘩を、もし悪しざまにでも上訴されたら、もそっと大きな禍いが返ってくるのは眼に見えている」「む、無念です」「いかなる怺(こら)えを抱いても、新田殿へ膝は折るな、蟄居(ちっきょ)のせがれに会わせて給えなどと、義貞殿にすがってはならぬぞと、わが夫(つま)の貞氏どのからも、つねには固い御書状であったが……よも今は、後でのお怒りもありますまい」「わ、わたくしが、まいりましょうず、母上、私をつかわして下さいませ」「あなたが、何しに」「義貞殿に、頭を下げて謝しまする...
吉川英治 「私本太平記」
...こよいは土饅頭の上に見える...
吉川英治 「私本太平記」
...こよいもまた、まだ宵なのに、中堂の坊舎から、火災が起り、さかんに鐘を鳴らしていた...
吉川英治 「新書太閤記」
...「こよい限りのお胸であるな」と...
吉川英治 「新書太閤記」
...今宵(こよい)のうちに...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
...こよいこの城には亡君内匠頭の魂も必ずや来て在(おわ)すに違いないということを...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
...こよい四高弟の者が...
吉川英治 「宮本武蔵」
...こよい除夜のうちに...
吉川英治 「宮本武蔵」
...そして光悦と顔を見あわせ、「まさかこよい、わしどもが来ておろうとは思わなかったろうから、連中も、きっと驚いたに違いないわさ」と、遊戯的に何かこう、してやったりというような気持で、さて、文箱のふたを開き、返辞の手紙をひろげてみると、それはなにも書いてないただの白紙ではないか...
吉川英治 「宮本武蔵」
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