...王さまのほおをこぼれ落ちました...
ハンス・クリスティアン・アンデルセン Hans Christian Andersen 楠山正雄訳 「野のはくちょう」
...……頭巾をこぼれて...
泉鏡花 「薄紅梅」
...下へこぼれ落ちもせず...
海野十三 「大宇宙遠征隊」
...地面にこぼれた魚をねらって...
高見順 「いやな感じ」
...・後悔の朝の水を泳ぎまはるちんぽこにも陽があたる夏草(或はまらか)□・いやなおもひでのこぼれやすいはなだ(改作)・朝月にこほろぎの声もととなうたとにかく...
種田山頭火 「行乞記」
...押しつぶされて片隅の冬鴨のしづかひとり雪みる酒のこぼれる樹明夫人に・お産かるかつた山茶花のうつくしさ樹明赤ちやんに・雪ふるあしたのをんなとしうまれてきた競つて売られる大魚小魚寒い風・林となり雪の一しほおちついて・ゆふやみの恋猫のこゑはきこえる・冴えかえる水音をのぼれば我が家赤いものが捨てゝある朝の寒い道林のなか...
種田山頭火 「其中日記」
...・早春のくだもの店の日かげうつる波止場所見として・風の中のこぼれ米拾ひあつめては母子(オヤコ)・まんぢゆうたべたべ出船の船を見てゐる...
種田山頭火 「道中記」
...見られたくないものが光ってこぼれそうだったからだ...
壺井栄 「二十四の瞳」
...手元が狂って膝にだらだらとこぼれた...
豊島与志雄 「不肖の兄」
...桶からこぼれる冷たい水は彼女の露(あら)わな脛(はぎ)の上に流れた...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...ゆがんで涙がぼろぼろとこぼれた...
新美南吉 「良寛物語 手毬と鉢の子」
...ぐらぐらと煮えこぼれてゐるニュームのやかんを取つて...
林芙美子 「浮雲」
...温かい親密な笑顔がこぼれた...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「ギルレイ」
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三好達治 「一點鐘」
...種子をいたずらに外にこぼれさす...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...笹(ささ)の雫(しずく)がそそぎこぼれて...
吉川英治 「神州天馬侠」
...血がこぼれている?」李逵(りき)は総毛立った...
吉川英治 「新・水滸伝」
...また血がこぼれる……」ドカンと...
吉川英治 「鳴門秘帖」
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