...またかとこぼすけれども...
李孝石 「蕎麦の花の頃」
...「ボコ」を負うて帰って来たが辛かったとこぼす...
大下藤次郎 「白峰の麓」
......
関口存男 「移轍(Anakoluth)」
...愚痴と泣言とをこぼすために(それを聞く私は辛いかな)...
種田山頭火 「其中日記」
...本当に今どきの中学はむずかしくてとこぼす...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「決闘」
...沿道の商人たちがこぼすまいことか...
中里介山 「大菩薩峠」
...「与八さんに送って来てもらえばよかったのにねえ」お松でさえも愚痴をこぼすよりほかはないと見た七兵衛は...
中里介山 「大菩薩峠」
...ゆりこぼすしずくだ...
中村清太郎 「ある偃松の独白」
...大晦日(おおみそか)に女郎のこぼす涙と同じくらいな実(まこと)は含んでおります...
夏目漱石 「文芸の哲学的基礎」
...あの肥つちよの飯炊(めしたき)がまた恐ろしい力で」「こぼすなよ...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...いったいあの人が文句なんかいってこぼすでしょうか...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「城」
...大(だい)とこの糞ひりおはす枯野かないばりせし蒲団干したり須磨の里糞一つ鼠のこぼす衾(ふすま)かな杜若(かきつばた)べたりと鳶(とび)のたれてける蕪村はこれら糞尿のごとき材料を取ると同時にまた上流社会のやさしく美しき様をも巧みに詠み出でたり...
正岡子規 「俳人蕪村」
...こぼすな!遊二 お前だってよ! こりゃ武者顫いだっ!遥か遠くの方でドーンと砲声...
三好十郎 「天狗外伝 斬られの仙太」
...ザット煮るのは梅に針でポツポツ孔(あな)を明(あ)けて湯煮こぼすと酸味(すみ)が抜ます...
村井弦斎 「食道楽」
...この月油をこぼすと火に祟(たた)るという俗信があるのを見ると...
柳田国男 「年中行事覚書」
...ただそう言いつつ部屋へ連れこんで愛娘(まなむすめ)の手に涙をこぼす...
吉川英治 「江戸三国志」
...涙すらこぼすのだった...
吉川英治 「新・水滸伝」
...人と人との間に情けをこぼす性(さが)のものだ...
吉川英治 「新・水滸伝」
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