例文・使い方一覧でみる「こぼし」の意味

...この始末じゃ」じいさんはぶつくさと無遠慮にこぼしてみせる... この始末じゃ」じいさんはぶつくさと無遠慮にこぼしてみせるの読み方
江戸川乱歩「影男」

...子供たちのこぼしたものを拭くやら... 子供たちのこぼしたものを拭くやらの読み方
太宰治「桜桃」

...あらあら！　こぼして――... あらあら！　こぼして――の読み方
林不忘「安重根」

...いればいるでまた別の苦労がふえるもんだから――いやはやとんでもないグチをこぼし始めたが――まったくイヤじゃありませんか！「羨やましい辻潤」という彼の文章をよんで僕はしみじみと彼の友情をかんじたのだが... いればいるでまた別の苦労がふえるもんだから――いやはやとんでもないグチをこぼし始めたが――まったくイヤじゃありませんか！「羨やましい辻潤」という彼の文章をよんで僕はしみじみと彼の友情をかんじたのだがの読み方
辻潤「だだをこねる」

...こぼしてゐましたが... こぼしてゐましたがの読み方
津村信夫「雪」

...云いたいと思うことは皆口止めされて結局何も云うことがなくて困ったと云ってこぼした...
寺田寅彦「レーリー卿（Lord Rayleigh）」

...あやまって水を床にこぼしたりすれば... あやまって水を床にこぼしたりすればの読み方
マリー・ルイーズ・ド・ラ・ラメー　Marie Louise de la Ramee 菊池寛訳「フランダースの犬」

...「一包こぼしてしまってなくなったから」斯う云ったような口実で初めは巧みに薬局を欺きました...
浜尾四郎「悪魔の弟子」

...盗んだ余剰価値をより多く盗まれたと愚痴をこぼし合うことをジェストとする秋の雨上り...
槇村浩「京都帝国大学（十四行詩）」

...段六　涙そんねえにこぼしていて... 段六　涙そんねえにこぼしていての読み方
三好十郎「天狗外伝　斬られの仙太」

...今言ってるような事が言えるか？双葉　（カッと見ひらいた両眼からバラバラ涙をこぼしながら）言えますって！　言えるわ！　これ位の事で... 今言ってるような事が言えるか？双葉　言えますって！　言えるわ！　これ位の事での読み方
三好十郎「廃墟（一幕）」

...悠二郎は口惜しさのあまりぽろぽろ涙をこぼし... 悠二郎は口惜しさのあまりぽろぽろ涙をこぼしの読み方
山本周五郎「桑の木物語」

...口からこぼしたりするので... 口からこぼしたりするのでの読み方
山本周五郎「竹柏記」

...そこに立ったままぽろぽろと涙をこぼして泣いた... そこに立ったままぽろぽろと涙をこぼして泣いたの読み方
山本周五郎「日本婦道記」

...私を意気地ない城主と見限ったものか、城中の秩序がこのところゆるんでいるので、部下の兵が、勝手を振舞い、他国へ逃散（ちょうさん）する兵も多くて弱っておりますが」と、愚痴をこぼした...
吉川英治「三国志」

...糊（のり）と湯気を噴きこぼしていた... 糊と湯気を噴きこぼしていたの読み方
吉川英治「新書太閤記」