...皆(みんな)握拳(にぎりこぶし)で拝んだだがね...
泉鏡花 「海異記」
...私は獄中すこぶる健康でいます...
大杉栄 「獄中消息」
...楡のとなりには、こぶだらけの、でこぼこの柏の幹が、地上六フィートのところまで伸びて、そこから三方に別れた枝の一つが、並木道のまうえをおおっていた、そして、そのあたりにはいろんな足跡がいりみだれ、またその上を馬の蹄が掻き乱しているのであった...
リチャード・オースティン・フリーマン Richard Austin Freeman 妹尾韶夫訳 「予謀殺人」
...以後鶴ヶ岳を境界とせるものすこぶる勢力あり...
高頭仁兵衛 「平ヶ岳登攀記」
...而(しこう)して貧を救い人を済(すく)える蹟(あと)すこぶる多し...
徳富蘇峰 「吉田松陰」
...何にも聞こえないように拳(こぶし)を両耳に押しあてていた...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...その間(あいだ)に泛(うか)ぶ牡蠣舟(かきぶね)や苔取(のりとり)の小舟(こぶね)も今は唯強(し)いて江戸の昔を追回(ついかい)しようとする人の眼にのみ聊(いささ)かの風趣を覚えさせるばかりである...
永井荷風 「日和下駄」
...趙氏が頗(すこぶ)る厚遇したのは...
中島敦 「盈虚」
...私は音楽を聞く耳も何も持たない素人(しろうと)ではあるがその人のうたいぶりはすこぶる不味(まず)いように感じました...
夏目漱石 「文芸と道徳」
...すこぶる乾燥(かんそう)無味な人間になり果てて...
新渡戸稲造 「自警録」
...連歌は文学としてすこぶる愚なものであるにもかかわらず...
原勝郎 「東山時代における一縉紳の生活」
...うつくしき顏(かほ)に似合(にあは)ぬは心(こゝろ)小學校通(せうがくかうがよ)ひに紫袱紗(むらさきふくさ)對(つゐ)にせし頃(ころ)年上(としうへ)の生徒(せいと)に喧嘩(いさかひ)まけて無念(むねん)の拳(こぶし)を我(わ)れ握(にぎ)る時(とき)同(おな)じやうに涙(なみだ)を目(め)に持(も)ちて...
樋口一葉 「別れ霜」
...それが一定の社会的標準となるとよろこぶ...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...わたくしは霞亭に関する記載の頗(すこぶる)不完全なるを自知しながら...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...わたしは彼をなかなか堅固でまた頗(すこぶ)る上手であると思う...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...明日はまた別のことをよろこぶのであろう...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...駅は坂路ですこぶる荒廃の姿を示している...
吉江喬松 「木曾御嶽の両面」
...また二つ三つ拳(こぶし)をくらわせた...
吉川英治 「新書太閤記」
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