例文・使い方一覧でみる「この際」の意味


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...この際もじもじしていたんでは...   この際もじもじしていたんではの読み方
海野十三 「海底都市」

...………この際妙子の自分勝手な遣り方を責めて彼女に自分の非を認めさせ...   ………この際妙子の自分勝手な遣り方を責めて彼女に自分の非を認めさせの読み方
谷崎潤一郎 「細雪」

...「あの人は‥‥あの人は‥‥今救(すくい)を求めているのです!」「アンソニー夫人」とブラウンは真顔になって、「この際、阿呆気(あほげ)な事を云っとられますまい...   「あの人は‥‥あの人は‥‥今救を求めているのです!」「アンソニー夫人」とブラウンは真顔になって、「この際、阿呆気な事を云っとられますまいの読み方
チェスタートン Chesterton 直木三十五訳 「サレーダイン公爵の罪業」

...おのずからこの際の時間・空間・(又運動)・の概念も或る一定の場合を指さねばならぬ筈である...   おのずからこの際の時間・空間・・の概念も或る一定の場合を指さねばならぬ筈であるの読み方
戸坂潤 「現代唯物論講話」

...ただこの際、場合によって治療主義即監置主義になるという特色を注目しなければならないのである...   ただこの際、場合によって治療主義即監置主義になるという特色を注目しなければならないのであるの読み方
戸坂潤 「社会時評」

...それだけ文化的道徳的な課題としての進歩性が強化されて来たというのがこの際大切な要点なのだ...   それだけ文化的道徳的な課題としての進歩性が強化されて来たというのがこの際大切な要点なのだの読み方
戸坂潤 「日本イデオロギー論」

...とにかく、道庵先生だけが急に胆吹入りという模様がえになったために、この際、草津の姥(うば)ヶ餅(もち)の別室で、安直、金茶の一行に一つの緊急動議が持ち出されました...   とにかく、道庵先生だけが急に胆吹入りという模様がえになったために、この際、草津の姥ヶ餅の別室で、安直、金茶の一行に一つの緊急動議が持ち出されましたの読み方
中里介山 「大菩薩峠」

...「わーっ」という喚声が、行手の川の向う岸から揚って、そうしてバラバラと礫(つぶて)の雨が降って来た時は、米友が、屹(きっ)となって向う岸を見込むと、その鼻先へ、今の今までまっしぐらという文字通りに走って来た放れ馬の奴が、不意に乗返して来たものですから、その当座の米友は土用波の返しを喰ったように驚いたが、その辺はまた心得たもので、「よし来た!」何がよし来た! だかわからないけれども、今まで追いかけても追いかけても追いかけ足りなかった目的物が、今度は頼みもしないのに、自分で折返し畳み返して来たのですから、勿怪(もっけ)の幸いと言えば言うものの、この際、米友でなければ、たしかに引返し馬のために乗りつぶされてしまったことは疑うべくもありません...   「わーっ」という喚声が、行手の川の向う岸から揚って、そうしてバラバラと礫の雨が降って来た時は、米友が、屹となって向う岸を見込むと、その鼻先へ、今の今までまっしぐらという文字通りに走って来た放れ馬の奴が、不意に乗返して来たものですから、その当座の米友は土用波の返しを喰ったように驚いたが、その辺はまた心得たもので、「よし来た!」何がよし来た! だかわからないけれども、今まで追いかけても追いかけても追いかけ足りなかった目的物が、今度は頼みもしないのに、自分で折返し畳み返して来たのですから、勿怪の幸いと言えば言うものの、この際、米友でなければ、たしかに引返し馬のために乗りつぶされてしまったことは疑うべくもありませんの読み方
中里介山 「大菩薩峠」

...そこへ仏頂寺が、また横の方から、すさまじい声で呼びかけました、「丸山――」「何だい」「そもそも我々は、これからどこへ向って行こうというのだな」「君の郷里、越中国氷見郡(ひみごおり)へ出ようということになっている」「駄目だ、駄目だ、仏頂寺がこの仏頂面を下げて、今更のめのめと故郷へなんぞ帰られると思うか」「今それを言い出されちゃ遅い、では、この辺で立戻りの弁慶とやらかすか」「いったい、どこへ立戻るんだ」「さあ、そいつはお前の方から聞きてえんだ、やむを得ずんば江戸へ引返すかな」「江戸――江戸へ出て、あのやかましい老爺(おやじ)の篤信斎の髯(ひげ)を見るのは癪(しゃく)だ」「では、どうだ、長州へのしては――」「長州は今、尊王攘夷(そんのうじょうい)で、国を寝かすか起すかと沸いている、あんなところへ、我々は飛び込めない」「だから、大いに勇士の来ることを期待している、君でも行けば、この際、大いに歓迎するだろう」「なかなか」「奇兵隊を率ゆる高杉晋作なども、まんざら知らぬ面でもあるまいから、訪ねて行ったら面倒を見てくれるだろう」「だが、仏頂寺も面がすたったからな、ぬけぬけと出て行って、仏頂寺来たか、貴様、剣術が出来ても、心術がなっていないなんぞと、高杉あたりにあの調子でさげすまれるのが癪だ」「では、どこへ行く」「さあ、それだ」「いったい、我々はこれからどこへ落着くのだ、ギリギリの返答が聞きたい」「どっちが聞きたいんだ」仏頂寺と丸山は、ここで面を見合わせたが、笑いもしませんでした...   そこへ仏頂寺が、また横の方から、すさまじい声で呼びかけました、「丸山――」「何だい」「そもそも我々は、これからどこへ向って行こうというのだな」「君の郷里、越中国氷見郡へ出ようということになっている」「駄目だ、駄目だ、仏頂寺がこの仏頂面を下げて、今更のめのめと故郷へなんぞ帰られると思うか」「今それを言い出されちゃ遅い、では、この辺で立戻りの弁慶とやらかすか」「いったい、どこへ立戻るんだ」「さあ、そいつはお前の方から聞きてえんだ、やむを得ずんば江戸へ引返すかな」「江戸――江戸へ出て、あのやかましい老爺の篤信斎の髯を見るのは癪だ」「では、どうだ、長州へのしては――」「長州は今、尊王攘夷で、国を寝かすか起すかと沸いている、あんなところへ、我々は飛び込めない」「だから、大いに勇士の来ることを期待している、君でも行けば、この際、大いに歓迎するだろう」「なかなか」「奇兵隊を率ゆる高杉晋作なども、まんざら知らぬ面でもあるまいから、訪ねて行ったら面倒を見てくれるだろう」「だが、仏頂寺も面がすたったからな、ぬけぬけと出て行って、仏頂寺来たか、貴様、剣術が出来ても、心術がなっていないなんぞと、高杉あたりにあの調子でさげすまれるのが癪だ」「では、どこへ行く」「さあ、それだ」「いったい、我々はこれからどこへ落着くのだ、ギリギリの返答が聞きたい」「どっちが聞きたいんだ」仏頂寺と丸山は、ここで面を見合わせたが、笑いもしませんでしたの読み方
中里介山 「大菩薩峠」

...この際時間を争うんだからね...   この際時間を争うんだからねの読み方
葉山嘉樹 「海に生くる人々」

...船乗は迷信深いものだから、つまらぬ気迷いを起さねばいいがと案じていると、果して伊豆柿崎の三郎助という水夫が、端舟を捨ててやらなかったので、要吉の怨みで船がひき戻されたのにちがいない、死んだものの思いのかかった端舟だから、この際、どうでも捨ててもらわねばならぬと、血相変えて強談にかかった...   船乗は迷信深いものだから、つまらぬ気迷いを起さねばいいがと案じていると、果して伊豆柿崎の三郎助という水夫が、端舟を捨ててやらなかったので、要吉の怨みで船がひき戻されたのにちがいない、死んだものの思いのかかった端舟だから、この際、どうでも捨ててもらわねばならぬと、血相変えて強談にかかったの読み方
久生十蘭 「重吉漂流紀聞」

...この際は一応あきらめるとして...   この際は一応あきらめるとしての読み方
三好十郎 「好日」

...この際、紅茶のお盆なんか持ってブラブラしている奴はタタキ殺しちまえって……」「君から船長にそう云い給え」「ドウモ……そいつが苦手なんで」「よし...   この際、紅茶のお盆なんか持ってブラブラしている奴はタタキ殺しちまえって……」「君から船長にそう云い給え」「ドウモ……そいつが苦手なんで」「よしの読み方
夢野久作 「難船小僧」

...この際、孫策は、「たかのしれた小城」と、自身、前線へ立って、一もみに、突破しようとしたが、張紘(ちょうこう)にたしなめられた...   この際、孫策は、「たかのしれた小城」と、自身、前線へ立って、一もみに、突破しようとしたが、張紘にたしなめられたの読み方
吉川英治 「三国志」

...こよい日頃の町役の十人を招いて、この際ですから、ただ一枝の花だけを馳走に、釜をかけて、篤(とく)と話したいとぞんじまして――その花を求めに、ついかような所まで歩いて参りましたわけです」「町役をよんで茶をやる気か? ……...   こよい日頃の町役の十人を招いて、この際ですから、ただ一枝の花だけを馳走に、釜をかけて、篤と話したいとぞんじまして――その花を求めに、ついかような所まで歩いて参りましたわけです」「町役をよんで茶をやる気か? ……の読み方
吉川英治 「新書太閤記」

...この際、破約(はやく)して、ふたたび秀吉を敵とすることは避けたい」と、云い断(き)った...   この際、破約して、ふたたび秀吉を敵とすることは避けたい」と、云い断ったの読み方
吉川英治 「新書太閤記」

...――この兵部がままになる身ならば、この際、内匠頭の舎弟浅野大学を立てて、家名再興のため、共々内蔵助に助力してやりたい程に思うのじゃが、上杉家の老臣としてそうもならぬのが歯がゆいのじゃ...   ――この兵部がままになる身ならば、この際、内匠頭の舎弟浅野大学を立てて、家名再興のため、共々内蔵助に助力してやりたい程に思うのじゃが、上杉家の老臣としてそうもならぬのが歯がゆいのじゃの読み方
吉川英治 「新編忠臣蔵」

...この際、いっその事、政子どのを佐殿(すけどの)に下されて、正式に結婚させては」と、行家が叔父として、時政へ云い出した...   この際、いっその事、政子どのを佐殿に下されて、正式に結婚させては」と、行家が叔父として、時政へ云い出したの読み方
吉川英治 「源頼朝」

「この際」の書き方・書き順

いろんなフォントで「この際」


ランダム例文:
えり足   親展   噴湯  

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