...續古今集序いにしへのことをも、筆の跡にあらはし、行きてみぬ境をも、宿ながら知るは、たゞこの道なり...
大槻文彦 「ことばのうみのおくがき」
...これは疑いも無くこの道に住人が多くなかったからである...
ジョン・スノウ John Snow 水上茂樹訳 「コレラの伝染様式について」
...いささかこの道の妙訣(みょうけつ)を感得仕(つかまつ)り申候ものの如き実情に御座候...
太宰治 「不審庵」
...一緒にまたこの道を戻って来ようというのです...
橘外男 「墓が呼んでいる」
...つまりこの道を切り拓くべき運命を担っているがために...
ドストエーフスキイ 米川正夫訳 「地下生活者の手記」
...小太郎は(この道を――)と...
直木三十五 「南国太平記」
...五十町峠からこの道を取るのは...
中里介山 「大菩薩峠」
...ここの道場の学校に来る子供たちのために...
中里介山 「大菩薩峠」
...ああなんといふやすらかな心で 私はこの道をも歩いてゆくことか...
萩原朔太郎 「蝶を夢む」
...この道中、おれに対してこんな半分唖(おし)のような、物のわからぬ連中を付き添わせてくれたこと、そして勝手気儘(きまま)に必要なことをつぶやくままにさせておいてくれたこと、これはありがたいことだ」そうしているうち、女は横町に曲ってしまったが、Kはもう女には用はなく、同伴者たちにまかせきりになっていた...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「審判」
...この道を通ったが...
マロ Malot 楠山正雄訳 「家なき子」
...そうしてこの道徳的秩序を保たない者は社会的存在を喪失した...
柳宗悦 「工藝の道」
...この道が経済的生活の最も健全な様式となるという事は...
柳宗悦 「民藝四十年」
...せっかく十年もこの道にはいって...
吉川英治 「剣の四君子」
...まったくこの道場こそは...
吉川英治 「親鸞」
...渡辺の甥は、指さして、「この柑子坂(こうじざか)の下で宮本武蔵という男が今物々しい身支度をして、太刀のさやを払い、往来に突っ立って、通行の者をいちいちすごい眼で調べている」「えっ、武蔵が」「おれが通るとおれの前へずかずか来て、名を訊くから、おれは伊賀者の渡辺半蔵の甥で、柘植三之丞(つげさんのじょう)という者だと答えると、急に詫びて、イヤ失礼いたした、鈴鹿谷の辻風黄平の手下でなければお通りくださいと落ちついていうのだ」「ほ……」「何かあるので? ――と、おれから今度は質問すると、されば、野洲川(やすがわ)野武士の果てで、宍戸(ししど)梅軒と化名(けみょう)している辻風黄平とその手下の者が、この道すじで、自分を殺害しようと企(たくら)んでいることを往来の風聞によって知ったゆえ、その分なれば、むざむざ彼らの陥穽(かんせい)に落ちるよりも、この附近に足場をとり最期まで闘って、斬り死にする覚悟だといい放っていた」「ほんとか、三之丞」「誰が嘘をいおう、さもなくて、宮本武蔵などという旅の者をおれが知ろうはずはない」明らかに三名の顔いろが動揺しはじめた...
吉川英治 「宮本武蔵」
...この道理ある言葉にはワリニャーニも従わざるを得なかった...
和辻哲郎 「鎖国」
...この道得に右のごとき所を与えたことを...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
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