...そういう時に父のいないのがこの上なく淋しかった...
有島武郎 「星座」
...そして最後に彼はおぬいさんにこの上なく深い愛と親しみとを持っていることをはっきり見出だした...
有島武郎 「星座」
...一部の人々にこの上なく(何ら格別の理由なくして)尊信せられおる如く...
内村鑑三 「ヨブ記講演」
...すなはちこの上なく完全な實有の觀念をば...
デカルト Renati Des-Cartes 三木清訳 「省察」
...なぜなら神はこの上なく善であると言われているから...
デカルト Renati Des-Cartes 三木清訳 「省察」
...この観念はまたこの上なく明晰で判明であるのである...
デカルト Renati Des-Cartes 三木清訳 「省察」
...家族には無愛想極まっても朋友(ほうゆう)にはこの上なく叮嚀(ていねい)な男もございます...
夏目漱石 「創作家の態度」
...この上なく可愛く甘ったれた様子で応じるのだった...
バルザック Honore de Balzac 中島英之訳 「ゴリオ爺さん」
...この上なく妾たちを軽蔑し...
平林初之輔 「華やかな罪過」
...この上なく冷(つめた)くひゞいた...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...この上なく幸福な...
エドガー・アラン・ポー Edgar Allan Poe 佐々木直次郎訳 「黒猫」
...二人ともこの上なく苦勞性の作家らしいし...
堀辰雄 「日付のない日記」
...「この上なく愉快なご逗留(とうりゅう)をいのります...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「ヴェニスに死す」
...われわれに対する大衆の信頼はこの上なくこっけいで...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「ヴェニスに死す」
...男はフッと自分がこの上なくいやに思って居る事を連想してプッとつばを吐いてあともどりをした...
宮本百合子 「お女郎蜘蛛」
...そうして同時にその「美しい凄さ」にさながら奴隷のように支配されている妻木君――若先生の姿がこの上なくミジメに瘠せて見えたからである...
夢野久作 「あやかしの鼓」
...海百合状の腕が多く枝分かれした先の細い触手はこの上なく繊細...
H. P. ラヴクラフト H.P.Lovecraft The Creative CAT 訳 「狂気の山脈にて」
...未来からの流刑にあった精神は見知らぬ宿が最期を迎えるまでの間この上なく親切にされたのだ...
H. P. ラヴクラフト H.P.Lovecraft The Creative CAT 訳 「時間からの影」
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