...どこのお方か、何というお名前か、わたしは少しも存じませんが、何でも四十五六のデップリと肥(ふと)った背の高い男の方でございますよ...
江戸川乱歩 「悪魔の紋章」
...「先生、あの、このお方が、先生にお目にかかりたいといって、わざわざ遠方(えんぽう)からおいでなさいましたのですが...
江戸川乱歩 「怪人二十面相」
...「おい、そこのお方、手をあげてもらおう...
江戸川乱歩 「黒蜥蜴」
...僕とこのお方にちょいとそこらを見せて貰いたい...
スティーヴンスン Stevenson Robert Louis 佐々木直次郎訳 「ジーキル博士とハイド氏の怪事件」
...このお方を下へおつれ申せ」と...
谷崎潤一郎 「盲目物語」
...誰かこのお方をつれてこの場をお引取りなさるがよい」「有難うござりまする」望月一家の人たちは...
中里介山 「大菩薩峠」
...どこのお方やら一向にわかりませんので……幸いに呼吸(いき)は吹き返しましてただいま...
中里介山 「大菩薩峠」
...このお方がふとお眼をおわずらいになって...
中里介山 「大菩薩峠」
...このお方わたしは存じ上げません...
中里介山 「大菩薩峠」
...このお方をお泊め申して上げましょう」と...
中里介山 「大菩薩峠」
...と心でいって、「お陸尺(ろくしゃく)御苦労になりましたが、これからさきは、このお方と、ぶらぶら歩いて見るつもり、御酒をいただきすぎたので、そのほうが酔がさめてよいだろうと思いますから――」「それでも、それじゃあ殿様から、たしかに宿までお送りもうせと、いいつけられた役目がすみません」と、先棒がかぶりを振ったが、「いいえ、御前様の方へは、宿まで送り届けたといっておいてくだされば、それで済んでしまいます...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...このお方も、そなたの舞台をつい、昨日のぞかれて、いやもう、大そう讃(ほ)めておられましたぞ」雪之丞、広海屋を一目見て、その福々しさがのろわしい...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...日高川の荒波を渡ったとか――このお方を...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...真正面からこのお方の顔を眺め...
山本周五郎 「長屋天一坊」
...このお方のあらゆる希望は霧のように散ってしまう...
吉川英治 「江戸三国志」
...開門ならん」「ヤイヤイ、しつれいをもうしあげるな」と、燕作はまばゆい光をあおむいて、「鳥刺(とりさ)し姿に身をやつしておいでなさるが、このお方こそ、秀吉公(ひでよしこう)の帷幕(いばく)の人、福島(ふくしま)さまのご家臣で、音にきこえた可児才蔵(かにさいぞう)とおっしゃる勇士だ...
吉川英治 「神州天馬侠」
...このお方ほど知っているお人はない...
吉川英治 「平の将門」
...けしからぬのはこのお方...
吉川英治 「鳴門秘帖」
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