...ことりとも物音をたてない...
海野十三 「什器破壊業事件」
...ことりという音もせねば話し声も洩(も)れぬ...
近松秋江 「霜凍る宵」
...重い荷を引いてことりことりと...
豊島与志雄 「愚かな一日」
...ことりとの物音もない...
豊島与志雄 「女心の強ければ」
...ことりことりと飄逸な足取りで歩いてゆく...
豊島与志雄 「川端柳」
...戸をことりことりと叩くものがあります...
豊島与志雄 「正覚坊」
...ことりことりと歩を運ぶ...
永井隆 「長崎の鐘」
...ことりとも云わぬうちに...
夏目漱石 「虞美人草」
...ことりとも音をさせずに...
フランセス・ホッヂソン・バァネット Frances Hodgeson Burnett 菊池寛訳 「小公女」
...天井の板が夜ことりと音をたてただけでも...
原民喜 「苦しく美しき夏」
...ことりとも物音を立てないので何をしてゐるのか気味が悪くなる...
原民喜 「父が生んだ赤ん坊」
...戸口の木の把手(とつて)がことりとつた...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 前篇」
...こっちでは五疋がみんなことりことりとお互(たがい)にうなずき合って居(お)りました...
宮沢賢治 「鹿踊りのはじまり」
...こつちでは五疋(ひき)がみんなことりことりとお互(たがひ)にうなづき合(あ)つて居(を)りました...
宮澤賢治 「鹿踊りのはじまり」
...自分の部屋に引こんだきりことりともさせないのは穏やかでない...
宮本百合子 「或る日」
...さっきからことりともさせない隣室の妻に声をかけた...
宮本百合子 「或る日」
...すると障子がことりと音をたて...
山本周五郎 「ちいさこべ」
...独楽が欄干づたいにその中へことりと消える...
山本笑月 「明治世相百話」
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