...ことりとも物音をたてない...
海野十三 「什器破壊業事件」
...やはりことりことりと戸を叩いています...
豊島与志雄 「正覚坊」
...ことりとの物音も立てないで...
豊島与志雄 「花子の陳述」
...ことりことりと音がしましたでしょう...
豊島与志雄 「窓にさす影」
...伯母さん」これも中ではことりとも音がしません...
中里介山 「大菩薩峠」
...ことりとも云わぬうちに...
夏目漱石 「虞美人草」
...文鳥は箱の中でことりともしなかった...
夏目漱石 「文鳥」
...朝から晩までことりと音もしないように静かな生計(くらし)を立てていた...
夏目漱石 「門」
...ことりとも音がしなかつた...
新美南吉 「良寛物語 手毬と鉢の子」
...天井の板が夜ことりと音をたてただけでも...
原民喜 「苦しく美しき夏」
...ことりとも物音を立てないので何をしてゐるのか気味が悪くなる...
原民喜 「父が生んだ赤ん坊」
...ことりことりとあたまを振(ふ)ってそれを見ていました...
宮沢賢治 「鹿踊りのはじまり」
...こつちでは五疋(ひき)がみんなことりことりとお互(たがひ)にうなづき合(あ)つて居(を)りました...
宮澤賢治 「鹿踊りのはじまり」
...自分の部屋に引こんだきりことりともさせないのは穏やかでない...
宮本百合子 「或る日」
...さっきからことりともさせない隣室の妻に声をかけた...
宮本百合子 「或る日」
...すると障子がことりと音をたて...
山本周五郎 「ちいさこべ」
...独楽が欄干づたいにその中へことりと消える...
山本笑月 「明治世相百話」
...新九郎はふとことりと静かな庭下駄の音を耳に入れた...
吉川英治 「剣難女難」
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