...思いのこすこともなく...
ハンス・クリスチャン・アンデルセン Hans Christian Andersen 矢崎源九郎訳 「人魚の姫」
...それ以上延焼することもなく幸いに鎮火した...
海野十三 「雷」
...彼らはなんら怯(おび)えることもなく...
江戸川乱歩 「月と手袋」
...また他の器物を打毀(うちこわ)すこともなく温厚篤実な有徳(うとく)の紳士として生涯を終ったようである...
寺田寅彦 「喫煙四十年」
...近頃電話を借りに行くこともなくなった大家の店には...
徳田秋声 「あらくれ」
...長く銀座をぶらつくということもなく...
徳田秋声 「仮装人物」
...一人きりのこともなく...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...日本では見たこともなく...
中谷宇吉郎 「英国日食班の印象」
...ただの一度も親しく逢うこともなくすごした...
野上彰 「本因坊秀哉」
...いつも大したこともなくモスケー・ストロムの虎口(ここう)を通りぬけていました...
エドガー・アラン・ポー Edgar Allan Poe 佐々木直次郎訳 「メールストロムの旋渦」
...そして理論上人口原理を完全に知得することもなく...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...私はまた何をしても敵(かな)いそうもない喧嘩(けんか)早い子供たちを恐いとは思いつつも窮屈な陰気な家にいるよりも誰に咎(とが)められることもなく気儘(きまま)に土の上を馳け廻るのが面白くて...
水上滝太郎 「山の手の子」
...まだちっちゃいんだもの」などと云われることもなくはなかった...
宮本百合子 「一太と母」
...もとのようにその紙のその字の上にないものをいきなりつよく感じとるということもなくなったから...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...例の性格から関係を絶つこともなく...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...それがどうといふこともなく不意に柱のそばに永く私を寒さうに佇ませたりするのであつた...
室生犀星 「蒼白き巣窟」
...またこの残酷な決議の非道を鳴らすこともなく...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...どこともなく姿をかくしてしまった...
吉川英治 「親鸞」
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