...骸骨(がいこつ)でなければ着物を着てゐる...
芥川龍之介 「近頃の幽霊」
...こつこつと時を刻(きざ)んでいるのだった...
海野十三 「超人間X号」
...無心に物差しを振り上げ飼猫(かいねこ)の頭をこつんと打ったら...
太宰治 「新釈諸国噺」
...わが身の悲運をかこつのだった...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「イオーヌィチ」
...それでも私はやはり彼と調子を合せて卓子をこつこつと叩く外はなかったのだ...
豊島与志雄 「蠱惑」
...二人は恍惚(こうこつ)としていた...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...一名を骨(こつ)ヶ原(はら)という――仕置にかけて人間を殺すところなのだ...
中里介山 「大菩薩峠」
...日(ひ)はまだほんのりと明(あか)るかつたので勘次(かんじ)はそつちこつちと空(から)な草刈籠(くさかりかご)を背負(せお)つた儘(まゝ)歩(ある)いた...
長塚節 「土」
...あれを忘れずにいて下さればいいのです」「下宿の世話なんかするものあ剣呑(けんのん)だという事ですか」「そう露骨(ろこつ)に云うと...
夏目漱石 「坊っちゃん」
...往来を仕切った無骨(ぶこつ)な木柵もおもしろければ...
野上豊一郎 「シェイクスピアの郷里」
...自分の顏をこつぴどくやつつけてゐながら...
林芙美子 「婚期」
...それから妖女(ようじょ)は、手に持ったつえで、こつ、こつ、こつと、三どたたくと、かぼちゃは、みるみる、金ぬりの、りっぱな馬車にかわりました...
ペロー Perrault 楠山正雄訳 「灰だらけ姫」
...足元には頭骨(とうこつ)が三個整然と並べてあった...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「幽霊島」
...馬鹿に大きな顔が忽然(こつぜん)と現れて来る...
正岡子規 「ランプの影」
...こつちから何か言う間は無い――」「ですけどさあ...
三好十郎 「肌の匂い」
...それにも練修を要しまたこつがあることであろうが...
柳田国男 「木綿以前の事」
...また、やがて夜が深まると、辻々四十八ヵ所にいつもは終夜詰めている篝屋(かがりや)(後世の辻番所)の武士が、こつねんと、みなどこかへ姿を消し去った...
吉川英治 「私本太平記」
...また忽然(こつぜん)と一方からおどり立って女ふたりを取り囲んだ者がある...
吉川英治 「鳴門秘帖」
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