...されど谺響(こだま)にひゞく足音(あのと)おそろしければ...
ハンス・クリスチアン・アンデルセン Hans Christian Andersen 森鴎外訳 「即興詩人」
...「こだま」をともなって...
江戸川乱歩 「怪奇四十面相」
...こんな家の中でこだまがおこるはずはありません...
江戸川乱歩 「仮面の恐怖王」
...こだまというものをはじめて聞いたものですから...
江戸川乱歩 「大金塊」
...………或る時は森の奥の妖魔が笑う木霊(こだま)のような...
谷崎潤一郎 「少年」
...思うにこの役者は「木魂(こだま)」のお化けをかなりに深く研究したに相違ないのである...
寺田寅彦 「化け物の進化」
...一方水声は足の底、山脚の毛脛の真下――と思われる辺から湧き起り、広く物を蔽いかぶせるような音、鋭く螺旋状に物をつき通す音、高低、強弱、細大、種々の階音が綯(な)い交ざって、両側の山壁を打ち、こだまを重ね、巨大な積量の響音となって、満谷の空気を大ゆりにゆりつつ、はるかな天空さして逸出してゆく...
中村清太郎 「ある偃松の独白」
...物の音などは微(かす)かになつてこだまして消えてしまふやうな深い森に埋(うづ)もれてゐるのだ...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...森もとどろにこだませり」この文章の終りで私はぎょっとして...
エドガー・アラン・ポー Edgar Allan Poe 佐々木直次郎訳 「アッシャー家の崩壊」
...と木魂(こだま)して来る性質のものであると...
宮本百合子 「合図の旗」
...あんこだまと魚煎餅を喰べ...
山本周五郎 「青べか物語」
...阿鼻叫喚(あびきょうかん)がこだました...
吉川英治 「三国志」
...と死の谺(こだま)を交わし合っていたのであった...
吉川英治 「私本太平記」
...四方の山の谺(こだま)を呼んで...
吉川英治 「新書太閤記」
...斧(おの)の木魂(こだま)が檜林(ひのきばやし)の奥から静かにひびいていた...
吉川英治 「新書太閤記」
...木魂(こだま)にひびいて...
吉川英治 「新書太閤記」
...谷間に谺(こだま)を呼んで物々しい...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
...名古屋駅でその日「こだま」を降りた...
吉川英治 「随筆 私本太平記」
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