...老人はこそこそと遁(に)げるやうに火鉢の傍から離れて...
石川啄木 「道」
...行違ふ時はこそこそと擦抜(すりぬ)けるやうにして行つた...
石川啄木 「道」
...でなければこそこそと瘤の家へまかり出て夜半まで過すというようなことをやらかしているらしかった...
犬田卯 「瘤」
...こそこそと甲板から下へおりていったが...
海野十三 「少年探偵長」
...かれらは面目をつぶされてこそこそと犬小舎にもどるか...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...こそこそとその部屋(へや)を逃げ出して帰って来て...
高村光雲 「幕末維新懐古談」
...岡崎駅でこそこそと立って...
谷崎潤一郎 「細雪」
...こそこそと水の中に隠れてしまいました……...
豊島与志雄 「文学以前」
...こそこそと逃げ出したものだった...
豊島与志雄 「未来の天才」
...このきたない大将の負けやうを今更 とんだ者に加勢した といふ顔つきで眺めてた雑兵ばらはそろそろ自分たちの身がけんのんになつてきたのをみて「おら知らねえと」とてんでにいひながらこそこそと帰つていつた...
中勘助 「銀の匙」
...こそこそと共同の顔洗い場へ行かねばならない...
永井荷風 「夏の町」
...若い衆はみんな自分の女を見つけると彼を棄ててそこらの藪や林へこそこそと隠れて畢う...
長塚節 「太十と其犬」
...こそこそと喜劇のなかで...
林芙美子 「浮雲」
...まだ何かこそこそと話した...
葉山嘉樹 「海に生くる人々」
...逃げ腰になっているところだったので、江崎の子分たちは、こそこそと、群衆をかきわけて、消えてしまった...
火野葦平 「花と龍」
...こそこそと泥棒のように回廊の端まで来ると...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「煉獄」
...一本だけ点けた懐中電灯の光をこそこそと壁に向けてみた...
H. P. ラヴクラフト H.P.Lovecraft The Creative CAT 訳 「狂気の山脈にて」
...こそこそと遁げるように...
蘭郁二郎 「夢鬼」
便利!手書き漢字入力検索
この漢字は何でしょう??