...イカバッドがこそこそと出てきたときの様子は...
ワシントン・アーヴィング Washington Irving 吉田甲子太郎訳 「スリーピー・ホローの伝説」
...そしてこそこそとそこを立ちのいて不忍(しのばず)の池(いけ)に出た...
有島武郎 「或る女」
...行違ふ時はこそこそと擦抜(すりぬ)けるやうにして行つた...
石川啄木 「道」
...かれらは面目をつぶされてこそこそと犬小舎にもどるか...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...当座の物をひとりでこそこそと取り纏(まと)め...
谷崎潤一郎 「細雪」
...ちょうどその時一人の女が大きな包みを持って店の中へこそこそと這入り込んで来た...
ディッケンス Dickens 森田草平訳 「クリスマス・カロル」
...こそこそと一番大事なと思う仕事だけを少しずつしている...
寺田寅彦 「変った話」
...こそこそと家にはいって来て...
豊島与志雄 「絶縁体」
...こそこそと逃げ出してしまったそうである...
豊島与志雄 「白日夢」
...三度目にこそこそと板の間の隅を走る鼠...
中里介山 「大菩薩峠」
...こそこそと入って来ました...
フランセス・ホッヂソン・バァネット Frances Hodgeson Burnett 菊池寛訳 「小公女」
...卒爾(そつじ)なざまで逃げるようにこそこそと退散するのを...
久生十蘭 「鈴木主水」
...眠を貪るやうにこそこそと行火に伏した丸い背が...
水野仙子 「四十餘日」
...ほどなくみなこそこそと腰を上げて去り...
吉川英治 「新・水滸伝」
...こそこそと出没するのではない...
吉川英治 「親鸞」
...いつもこそこそと拙者をつけ狙(ねろ)うておるくせに...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...こそこそと体を跼(かが)めながら...
蘭郁二郎 「夢鬼」
...何という静かさだ! もしこの饒舌(じょうぜつ)な流れが、婆(ばあ)さんの会合みたいに、彼一人の耳へ、べちゃくちゃ、こそこそと、きりのないお喋(しゃべ)りを聞かせさえしなければ……...
ルナアル Jules Renard 岸田国士訳 「にんじん」
便利!手書き漢字入力検索