...Tの気持はもうこの時にいい加減こじれていたのです...
伊藤野枝 「成長が生んだ私の恋愛破綻」
...へんに自棄(やけ)っぱちな気持がこじれたままふくれ上り...
梅崎春生 「桜島」
...四男が風邪(かぜ)のこじれから肺炎おこして...
太宰治 「虚構の春」
...それなのに、ヒラメのいやに用心深く持って廻った言い方のために、妙にこじれ、自分の生きて行く方向もまるで変ってしまったのです...
太宰治 「人間失格」
...風邪がこじれて三...
橘外男 「仁王門」
...変にこじれないうちに早くきめなければいけません...
豊島与志雄 「子を奪う」
...島村に対しても気持がこじれて...
豊島与志雄 「立枯れ」
...妙な風にこじれてしまった...
豊島与志雄 「不肖の兄」
...どうかしてこじれるとなかなか思う形の結晶が出来ないことがある...
中谷宇吉郎 「雪雑記」
...乘り込んでから事態がかうこじれて來ると...
野上豐一郎 「大戰脱出記」
...恐ろしい疑い私と香川礼子の間は、此の血腥さい事件を転機として、妙にこじれて、疎々(うとうと)しくなって行きました...
野村胡堂 「新奇談クラブ」
...白川はこじれてしまって...
久生十蘭 「雲の小径」
...いちどこじれだすと...
久生十蘭 「雲の小径」
...もしこじれたならばそのときはどうなるか? 計画の挫折だけではなかった...
本庄陸男 「石狩川」
...酔ひがこじれて、蒼白く気味の悪いやうなからみ方である)え?志水 なんだ、急に?香代 へん、お前達はそれでも男か? それでも人間か? 島田さんとこの婆さんはな、もう食へないし、会社からの金は払下げて貰へないし、ニツチもサツチも行かなくなつて、泣くにも泣けないで真青になつてゐるんだぞ!志水 ……急に又、そんな――...
三好十郎 「地熱」
...こじれかけていた機嫌を直して...
吉川英治 「私本太平記」
...その上にも相手のこじれたふうをなだめて――「重々拙者の狐疑心(こぎしん)が悪い...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...が――東儀のこじれた気もちはまだ納(おさま)らない...
吉川英治 「牢獄の花嫁」
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