...朝から何事も忘れたように快かった葉子の気持ちはこの電話一つのために妙にこじれてしまった...
有島武郎 「或る女」
...Tの気持はもうこの時にいい加減こじれていたのです...
伊藤野枝 「成長が生んだ私の恋愛破綻」
...酔いがこじれたままで一挙にふくれ上って来るようすであった...
梅崎春生 「風宴」
...それなのに、ヒラメのいやに用心深く持って廻った言い方のために、妙にこじれ、自分の生きて行く方向もまるで変ってしまったのです...
太宰治 「人間失格」
...妙にこじれた気持が納らなかった...
豊島与志雄 「反抗」
...それがこじれて肋膜(ろくまく)になってしまったのである...
中島敦 「環礁」
...神戸にゐた三歳の時器官支カタルがこじれて喘息が持病になり...
南部修太郎 「自分のこと」
...乘り込んでから事態がかうこじれて來ると...
野上豐一郎 「大戰脱出記」
...こじれはせんじゃろうが...
火野葦平 「花と龍」
...一高へ三度こじれて簿記ときめ夜刃郎馬鹿らしさ十六才の産婆出来同供部屋で字学と云へば運転士同豆腐屋の手を拭いて取る小紙幣同舶来の風邪をひいてと女将云ひ同メンバーによれば外野に兄が居り同冷性で女車掌をあきらめる同豆餅屋ガードの下へ巣を作り同徳川夢声君は一高を二回受験して失敗した結果...
正岡容 「大正東京錦絵」
...段々にこじれて行くばかりであった...
宮嶋資夫 「恨なき殺人」
...お互い同士悪い人達でなくても非常にこじれるのです...
宮本百合子 「幸福の建設」
...風邪がこじれて喉(のど)に傷が出来...
山本周五郎 「五瓣の椿」
...あせるほどこじれるばかりで...
山本周五郎 「日本婦道記」
...「すでに二十日になる」攻めこじれた城をながめ...
吉川英治 「三国志」
...こじれかけていた機嫌を直して...
吉川英治 「私本太平記」
...とうとうこじれやすいお米をこじらしてしまった」と...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...妙に気がこじれて...
吉川英治 「松のや露八」
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