...申(もう)すもかしこけれど...
浅野和三郎 「霊界通信 小桜姫物語」
...まだ眠りこけています...
江戸川乱歩 「サーカスの怪人」
...僕たちはわけもなく声を合せて笑いこけた...
太宰治 「彼は昔の彼ならず」
...そのこけた頬をあからめさせるのは...
太宰治 「逆行」
...頬のこけおちて、瞼のたるんだ、見るからに生気のない若い男が、無意識というよりも故意に、彼の足元を塞(ふさ)いでいるその小さな人の子を撮(つま)みあげて、傍の溝のなかへ捨てようとした...
富ノ沢麟太郎 「あめんちあ」
...」一本の灌木(かんぼく)もなく一片の苔(こけ)もないくぼんだ道があった...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...自己嫌悪(じこけんお)の情がわく...
新美南吉 「屁」
...ひとりは山影(やまかげ)の苔清水(こけしみづ)をなつかしむ...
長谷川時雨 「こんな二人」
...死顔は痴呆(こけ)のよう...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...招待されていた日若座のこけら落しも...
火野葦平 「花と龍」
...痩せこけてゐる私の競爭者を見た時は...
堀辰雄 「麥藁帽子」
...樹幹(じゅかん)とこけのはえた岩石とのあいだを...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「ヴェニスに死す」
...瘠(やせ)こけた...
夢野久作 「継子」
...触ったら苔(こけ)がめくれて来うが?」「お母(かあ)を呼んでくれんか?」「今日はおらんぞ...
横光利一 「南北」
...こけの踊りを見ているのはやめましょう...
吉川英治 「平の将門」
...明日こそは本当のお別れになるぜ」牢頭という沽券(こけん)の手前...
吉川英治 「茶漬三略」
...こけつ、転(まろ)びつ、お千絵を抱えた万吉と、お綱の姿だけは、渦まく火塵(かじん)を泳ぎぬけて、裏門の外へ出たらしいが、ああ、遂に、乳母のおたみだけは、すでに穴蔵部屋の火の畳に押し伏せられてしまったとみえて、声もなければ姿も見せぬ……...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...だらだら坂の中腹に見える大谷石(おおやいし)の苔崩(こけくず)れした石段を七...
吉川英治 「松のや露八」
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