...けんもほろろにはねつけた...
大阪圭吉 「灯台鬼」
...けんもほろろであった...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...明る日学校でこちらが見張つてるとも気づかずこつそりそばへよつてなにかいひかけたがおちやんは もうあなたなんぞ嫌ひだ とけんもほろろの挨拶をした...
中勘助 「銀の匙」
...けんもほろろに断る勇気もありません...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...黙って見ていて下さい」平次はけんもほろろにそっぽを向きます...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...これはけんもほろろの挨拶で追い返され...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...お宗旨の事ならそっちへ訊いて下さい」少しけんもほろろです...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...死んだ女房が夢でも見たんだろう――とけんもほろろの挨拶...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...けんもほろろの挨拶じゃありませんか」「…………」平次も何か予想外なものを感じました...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...けんもほろろの挨拶で...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...以前はなるほど私も民政党でありました、親父がそうであったからです、選挙などの時分には私も相当民政党のためには働きました、尽せるだけは尽して居りますよ、どちらかというと私も政治気違いであったし、党のためにも少なからぬ私財も投じて来ました、ところが、私が十四五年前にこの事業を思い立った時にも、民政党の人達は一向援助してくれる風もなく、口では親切そうに云いながら、実際の助力は誰一人してくれなかった、私は独力でこの事業を守らねばならなかった、苦心の甲斐もなく、その後、私がこの事業に失敗を重ねた時にも、ただの一人も声をかけてくれる者もなかった、それでも選挙などには随分政党のために尽したものです、トラックが抵当に何度もなった時にでも、民政党の人達は誰一人金を貸してくれる人もなかった、それでも、私はこの五月の選挙には、友田さんから、村の票や、漁業組合の票を買収してくれるように頼まれた時にも、随分と危ない橋を渡って買収や訪問をして歩いたものです、町の方に出て来れば私を馬鹿扱いにし、屑のように皆云いますが、これでも田舎に帰れば、小森さんと云って少々は人が立ててくれます、何度も巡査(おまわり)さんに捕まえられ、訊問(じんもん)されましたが、その都度うまく云い逃れました、友田さんのためにきわどい芸当も随分とやったものです、大方臭い飯を食うところだったのです、その後、選挙がすんで間もなく、又トラックが無尽会社からの借金のため抵当に取られたので、友田さんのところに頼みに行きました、ところが、一向受附けてくれず、けんもほろろで、五度も六度も足を運びましたが、結局無駄で、しまいには玄関払いをされました、私は途方に暮れ、帰る途中、以前から知り合であった赤瀬さんのところに寄って、保険料の延滞(えんたい)について色々お聞きし、期間のきれた私の保険を復活して貰うように手続を頼み、何気なしに、トラックのことを話したのです、赤瀬さんはお留守でしたが、奥さんが非常に同情して下さって、思いがけず、お金を融通して下さったのです、その後も色々と世話になり、赤瀬さんは全く私の事業にとっては大恩人なのです、一体この町で、政友会とか民政党とか云っても、誰も、その党の政党の政策がどうのこうのということは知りもせず、聞いてもわからない人が多いのです、それにもかかわらず、その政党に属して居るということは、自分の生活や商売にとって利益があればこそ、入っているだけのことです、私は政友会の政策がどんなものか、民政党がどんなものか、なんにも知らない、市会議員に出て居る人達だって本当に知っているものはあんまりないと思う...
火野葦平 「糞尿譚」
...ソバケーヴィッチのけんもほろろな挨拶にすっかり当が外ずれて...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...」いつもいそがしいおかあさんが、今日は朝からゆれイスにかけて本を読んでいるふしぎなありさまと、けんもほろろな、その言葉に、ジョウは、「へんだわ...
ルイザ・メイ・オルコット L. M. Alcott 水谷まさる訳 「若草物語」
...たちまちけんもほろろに叱った...
吉川英治 「三国志」
...一艘の舳(みよし)のへりに立って大工や人夫を督励(とくれい)していた奉行らしい男は、それへ来た藤吉郎の列に気づくと、「何者だッ」と、舳からとび降り、けんもほろろに、駈け寄って咎(とが)めた...
吉川英治 「新書太閤記」
...けんもほろろに叱りつけ...
吉川英治 「新書太閤記」
...けんもほろろにお断りである...
吉川英治 「新・水滸伝」
...うちでは、小僧を世話して貰いましょうとは云ったけれど、何も、よそのお坊っちゃんを預かるなんて云ったわけじゃないものね」と、けんもほろろに、煙草のヤニだらけな前歯を遠慮なく見せたあげく、「いいわよ、蒲団なんかは、前にいた正どんの夜具があるから、これは持って帰って頂戴...
吉川英治 「忘れ残りの記」
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