...けちな金盥にすぎなかつた...
芥川龍之介 「軍艦金剛航海記」
...給仕の買つたのはそんなけちな物ではなかつた...
薄田泣菫 「茶話」
...もっともけちな費用において...
リットン・ストレチー Lytton Strachey 片岡鉄兵訳 「エリザベスとエセックス」
...そんなけちなことは...
太宰治 「火の鳥」
...そのようなけちな返報をするような人ではない...
豊島与志雄 「自由人」
...前よりもけちな棲家に足をつっこんでいるではないか...
原口統三 「二十歳のエチュード」
...けちな浮気相手だったことを知らされてますよ...
バルザック Honore de Balzac 中島英之訳 「ゴリオ爺さん」
...ソバケーヴィッチはそんなけちなものには眼もくれず例の蝶鮫にしがみついて...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...けちな強欲顔が不安になったのは...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「王冠の重み」
...そんなけちな了見はこれっぽちもございません」と暗に助五郎の来訪を迷惑がるような口吻を洩らして...
牧逸馬 「助五郎余罪」
...けちな男だ! おれはあいつの面へ...
林不忘 「若き日の成吉思汗」
...卑怯なところもけちなところもあるが...
「一本の花」
...けちな街の映画館でさえ...
宮本百合子 「映画」
...女房はもとけちな女中奉公をしていたもので十七になるまでは貧乏な人達を主人にして勤めたのだ...
モルナール・フェレンツ Molnar Ferenc 森鴎外訳 「破落戸の昇天」
...またこのけちな端っこが...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...けちなはたごなんかじゃないんだぜ」「たいそう自慢するが...
山本周五郎 「新潮記」
...私の主人は他人にどうこうされようなどとそんなけちな考えなどはないのだからまた一層私の頭を下げさせるのだ...
横光利一 「機械」
...けちな恩賞にありつこうとも思っていません」「…………」「もし...
吉川英治 「新書太閤記」
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