...けちな盗みから保護する可く...
エドワード・シルヴェスター・モース Edward Sylvester Morse 石川欣一訳 「日本その日その日」
...けちな根性だろうと卑しまれた...
岩野泡鳴 「猫八」
...ふと自分のけちな根性で受けたこの宵越しの金が気にならないでもないが...
岩野泡鳴 「猫八」
...無經驗家は腐敗を防ぐ爲めに防腐劑を使ふかと思へば、儉約の爲め硫酸紙(りうさんし)の代りにパラピン紙を用ひて、白色の身に黒みを帶びさせてしまふ樣な、どちらもけちな、間違つた仕かたであること...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...無駄をしないという気持はけちな気持とは全然ちがうと思います...
上村松園 「わが母を語る」
...あとを引くようなけちなまねはしませんよ...
江戸川乱歩 「影男」
...薪には幾分けちなくらいであったのだ...
スティーブンソン Stevenson Robert Louis 佐々木直次郎訳 「宝島」
...ああ云ふ店でけちな放蕩心を満足させてゐるサラリーマンの人気を得てゐる...
武田麟太郎 「現代詩」
...ちぇ、けちな野郎だ、十一文がそんなに惜しいかよ、血相かえて騒いでいやがる、貧乏役人は、これだからいやだ、銭がそんなに欲しかったら、こっちからくれてやらあ、なんだい、たかが十文か十一文、とむらむら、れいの気前のよいところを見せびらかしたくなって来て、自分の腹掛けから三文ばかりつかみ出し、「あった!」と叫んだ...
太宰治 「新釈諸国噺」
...「こんなけちな病院は...
太宰治 「道化の華」
...そのようなけちな返報をするような人ではない...
豊島与志雄 「自由人」
...甚だけちな量見もあった...
豊島与志雄 「憑きもの」
...しかし実のところ主人はこれほどけちな男ではないのである...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...華族様などはとかくけちなことをいいたがるものだ...
三宅花圃 「藪の鶯」
...またこのけちな端っこが...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...けちな野郎で御座います」湯をくむお静「昼間の男だ」と気付く...
山中貞雄 「森の石松」
...けちな利己主義者だったともいえる...
山本周五郎 「季節のない街」
...おれはけちなことは嫌いだ」それからまたなにがなんだかわからなくなった...
山本周五郎 「七日七夜」
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