...玉村少年は、人ごみの中で、これらの紙入れや、がまぐちを、スリとったのです...
江戸川乱歩 「超人ニコラ」
...愚痴(ぐち)っぽいことは何も言わない...
高見順 「いやな感じ」
...木口(きぐち)もよろしく立派な建物であったが...
高村光雲 「幕末維新懐古談」
...その中から黄色い尺八の歌口(うたぐち)がこの画(え)の邪魔をしている...
夏目漱石 「永日小品」
...しかしいったん緒(いとぐち)を見出した時...
夏目漱石 「行人」
...黙って門口(かどぐち)に立っていた滑稽(こっけい)もあった...
夏目漱石 「道草」
...其樣(そん)なものに鼻毛(はなげ)よまれて果(はて)は跡(あと)あしの砂(すな)の御用心(ごようじん)さりとてはお笑止(しようし)やなどヽ憎(に)くまれ口(ぐち)いひちらせど眞(しん)の處(ところ)は妬(ねた)し妬(ねた)しの積(つも)り...
樋口一葉 「經つくゑ」
...庭口(にはぐち)も明(あ)け放(ぱな)して...
樋口一葉 「われから」
...私の受けた虐待の創口(きずぐち)も今はまたすつかりふさがつて怨恨(うらみ)のも消えてゐた...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...といって今のように媒妁口(なこうどぐち)で相談を極(き)めて見合をさせて結納を取かわせるというような軽率極まる習慣は極(ご)くいけません...
村井弦斎 「食道楽」
...口ぐちに祝いを述べながら...
山本周五郎 「花も刀も」
...眼の前の斜坑口(しゃこうぐち)を上って行った六時の交代前の炭車(トロッコ)が索条(ロープ)でも断(き)れて逆行(ひっかえ)して来はせんか……...
夢野久作 「斜坑」
...医院(せんせい)の門口(かどぐち)から覗き込んでみると...
夢野久作 「爆弾太平記」
...御岳口(みたけぐち)から山街道へ走りましたが金を持った伊兵衛には途中でどろんをきめられ...
吉川英治 「江戸三国志」
...夏の日か秋ぐちかの暑い日だつたやうに思ふが...
吉川英治 「折々の記」
...――多々良川の川ぐちまでのあいだ...
吉川英治 「私本太平記」
...刀の鯉口下(こいぐちした)三寸の辺をぐっと握ってみた...
吉川英治 「新・水滸伝」
...水口(みずぐち)の閾(しきい)を修繕(なお)してくれなくっちゃ困るじゃねえか...
吉川英治 「鍋島甲斐守」
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