...葉ちゃん……命」「命!……命命※」葉子は自分の激しい言葉に目もくるめくような酔いを覚えながら...
有島武郎 「或る女」
...その手を持っておやり――ただ愛によって神は我々を神と家とに結んで下さる神の平和の届かない荒野の狂わしい自由と目もくるめく光からわれわれを隔てて下さるショオンこの世界がわたしの物であったら...
ウイリヤム・バトラ・イエーツ 松村みね子訳 「心のゆくところ(一幕)」
...打たれて彼は目くるめく...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...そのたんびにふさふさしたおさげの髪が肩にまつはつてふたつの足さきが追ひあふこま鼠のやうにくるめく...
中勘助 「銀の匙」
...目もくるめく心地するというところの上に突立ちましたが...
中里介山 「大菩薩峠」
...めくるめくばかりの深谷を...
中里介山 「大菩薩峠」
...目くるめくばかりな...
中村清太郎 「ある偃松の独白」
...眼もくるめくような陽炎(かげろう)が...
火野葦平 「花と龍」
...しかも季節がきびしい冬から突然目くるめくばかり百花の咲き亂れる夏に交代してしまふからである...
堀辰雄 「或外國の公園で」
...めくるめく恋がある...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「鉄面皮」
...黄金の時間がめくるめく過ぎて...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「道化玉座」
...くるめくように落ちている...
本庄陸男 「石狩川」
...目のくるめくような楽の急調を...
ライネル・マリア・リルケ Rainer Maria Rilke 森鴎外訳 「家常茶飯」
...風船にひつぱられて 小鳥は中空たかくのぼつていつた風船はくるめく日傘をまはし あたたかな銀の雨を降らした小鳥はむしやうにうれしくなり 力いつぱいそのすずを鳴らしたそれにしても風船にのれない重たい心――ぼくは丘のクツサンの中でじたばたするあばらに生えた青麦の芽をむしりながら...
森川義信 「春」
...くるめく心を取り直しつつ...
夢野久作 「暗黒公使」
...その目くるめく光りは捲き返す波の上を渡り...
ピエル・ロチ Pierre Loti 吉江喬松訳 「氷島の漁夫」
...めくるめくばかりな熱情でこう思った...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...石材の状態と散乱具合は目くるめく時間の循環と残酷なる宇宙の地殻変動とを沈黙のうちに物語っていた...
H. P. ラヴクラフト H.P.Lovecraft The Creative CAT 訳 「時間からの影」
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