...一時(じ)の間(あいだ)こそ随分(ずいぶん)くやしいとも...
浅野和三郎 「霊界通信 小桜姫物語」
...だが、くやしい...
海野十三 「少年探偵長」
...まあ、くやしい...
海野十三 「電気看板の神経」
...くやしいッ」と言つてくすぐる...
高濱虚子 「俳諧師」
...有難う」とお若は一寸襟をいなし乍ら受取つて「全く當てにしてゐた人の來ないのはくやしいものね...
高濱虚子 「俳諧師」
...くやしいやら、悲しいやら、泣出したいやうな気持です...
豊島与志雄 「ふしぎな池」
...やっぱり(ここでもう一度すすり上げて)やっぱり俺はくやしいんだ...
中島敦 「虎狩」
...私はくやしいけど...
林芙美子 「放浪記(初出)」
...ひょろ松は、手でおさえて、「そのお詫(わ)びは、いずれゆっくりいたしますが、実ア、藤波は、あっしのところへも手紙をよこしましたんで、読んで見ると、くやしいが、なるほど思いあたるところがある……」「なんて言ってりゃア世話はねえ……この節、御用聞の値が下ったの」「なんと仰言られても、一言もございませんが、森川の旦那には内々で、どうか、もう一度だけ、お助けを……」頭を掻きながら、ありようを手短かに語り、「情けねえ話ですが、歯軋りをしながら、杉の市をしょっぴいて来て、調べて見ると……」「……杉の市じゃアなかった」「えッ、ど、どうして、それを……」「なにを、くだらない...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...このわしの見てる眼の前で……ああくやしい……」「お前の左のこめかみのところはどうしたんだ...
平林初之輔 「祭の夜」
...「くやしいわ、二人とも×××車庫で、しっかりしてる人だのに」その日留置場内の人数は割合少く、看守の気も鎮っていた...
宮本百合子 「刻々」
...なかなかくやしいようなものです...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...私は実はあのときは(二年前ぐらい)大変くやしいと思ったの...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...いかに武芸をひとわたりは心得たとて……この血腥(ちなまぐさ)い世の中に……ただの女の一人身で……ただの少女(おとめ)の一人身で……夜をもいとわず一人身で……」思えば憎いようで、可哀そうなようで、また悲しいようで、くやしいようで、今日はまた母が昨夜(ゆうべ)の忍藻になり、鳥の声も忍藻の声で誰の顔も忍藻の顔だ...
山田美妙 「武蔵野」
...おれの想像(そうぞう)があたっていた」「くやしいから龍巻(たつまき)の目の玉へ...
吉川英治 「神州天馬侠」
...「……じゃあ何か、巧雲、おれがいったのはみんな根もない嘘だと言い切るのか」「く、くやしい、わたし……...
吉川英治 「新・水滸伝」
...逃げて来たの」「ウむ」「くやしいな」「何をいうか...
吉川英治 「宮本武蔵」
...くやしいや」「仕方がない」「仕方がなくないよ...
吉川英治 「宮本武蔵」
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