...あの自信のない臆病(おくびょう)な男に自分はさっき媚(こ)びを見せようとしたのだ...
有島武郎 「或る女」
...わたしのうわぐつすら、くびのまわりに、かけてやったではないか...
ハンス・クリスティアン・アンデルセン Hans Christian Andersen 楠山正雄訳 「小夜啼鳥」
...最深最善の情緒が鉄の軛(くびき)の下に呻吟しつつある時...
エンマ・ゴルドマン 伊藤野枝訳 「少数と多数」
...あまりに人を見くびった言い分を不快に感じた...
岩野泡鳴 「耽溺」
...頸(くび)のところへ手をやった...
海野十三 「爆薬の花籠」
...小首(こくび)をかたむけ...
江戸川乱歩 「大金塊」
...ふとしてくび輪をつけわすれたりしていたために...
鈴木三重吉 「やどなし犬」
...それは目を醒ましかけた人間のようにのびをし欠伸(あくび)をして次第にさわがしくなり...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...……あごはずしというのは、言葉通り大笑いと、大あくびで、ひょっとすると、頤がはずれるので、両手で抑(おさ)えたり、縦に八巻(はちまき)をしたりして、用達(ようたし)をして人を驚かせたり笑わせたりしました...
高村光雲 「幕末維新懐古談」
...寒いでしょう? その頸巻(くびまき)...
太宰治 「律子と貞子」
...ようく見たまえ! 君の狙っている蛇身の頸(くび)飾りが...
橘外男 「グリュックスブルグ王室異聞」
...能においては、衣裳の外へ露(あら)われる肉体はほんの僅かな部分であって、顔と、襟くびと、手頸から指の先までに過ぎず、楊貴妃のように面を附けている時は顔さえ隠れてしまうのであるが、それでいてその僅かな部分の色つやが異様に印象的になる...
谷崎潤一郎 「陰翳礼讃」
...ひょうしにあわせて首(くび)をふりふり...
フョードル・ドストエフスキー 神西清訳 「キリストのヨルカに召された少年」
...前もって彼女の臆病(おくびょう)さにつけ込んでいた...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...頸筋(くびすじ)の汗をやけに拭いております...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...忽(たちま)ち痩(や)せた二本の臂(ひじ)が金井君の頸(くび)に絡(から)み附く...
森鴎外 「ヰタ・セクスアリス」
...さらに該(がい)蝗を余の衿首(えりくび)の中へ入れて...
山本周五郎 「百足ちがい」
...くびじろも立停り...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
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