...乳を持つた牝牛から乳を搾つて労働者の蟻達にくばるのだ...
アンリイ・ファブル Jean-Henri Fabre 大杉栄、伊藤野枝訳 「科学の不思議」
...自分のくばる道を歩きつゞける...
アンリイ・ファブル Jean-Henri Fabre 大杉栄、伊藤野枝訳 「科学の不思議」
...友の姿はいずこぞと海面を流るる死体の一つ一つに注意をくばる...
海野十三 「浮かぶ飛行島」
...わしに呉れるんですかい」「よくばるな...
海野十三 「火薬船」
...――「やったナ」と首領の方に気をくばる...
海野十三 「流線間諜」
...もういちど奥のほうへするどい目をくばると...
橘外男 「亡霊怪猫屋敷」
...へいつくばる物なんか皆...
アントン・チェーホフ 神西清訳 「桜の園」
...素早くあたりに眼をくばると...
ドストエーフスキイ 神西清訳 「永遠の夫」
...全校の生徒にくばるのに...
長谷川時雨 「渡りきらぬ橋」
...子供にくばる菓子づつみや強飯(こわめし)やら...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...部屋に戻ると、一間はなれた部屋の、菊之丞の、皺枯れた咽喉が軽く咳(せ)くのがきこえて、ポンと、灰ふきの音――「おや、お師匠さま、お目がさめてでござりますか?」「おお、たった今、醒めたところ――」と、しずかに答えて、「何やら、人が見えたようであったな――あの牙彫(げぼ)りの親方のほかに――」ハッと、赧(あか)くなって、雪之丞――「はい――」「まず、これへ、はいるがいい」かすかに(た)き捨ての、香の匂うたしなみのいい、師匠の寝間にはいると、菊之丞、紫の滝縞の丹前を、ふわりと羽織って、床の上に坐っていたが、「たずねて来たのは、女子(おなご)衆の使でもあったようだが――」絶えず、愛弟子(まなでし)の上に、心をくばる、老芸人の心耳に狂いはない...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...一ヵ月ずつ隣組でくばるのでしょうか...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...できるだけ一般ということに心をくばるわたしこそ...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...五劉備(りゅうび)が、眼をくばると、「いや、動かぬがよい...
吉川英治 「三国志」
...大蔵はしじゅう辺りへ眼をくばる...
吉川英治 「私本太平記」
...紙燭(ししょく)を広間へくばる...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
...眼をちらと横へくばると...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
...いそいそと気をくばる...
吉川英治 「宮本武蔵」
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