...たいていの場合、町なり村なりを離れると、林の中か野原を横切って行くのだが、二、三時間も歩くと、くたびれて了う...
石川欣一 「可愛い山」
...くたびれたのかい...
伊藤野枝 「転機」
...やがて降りくたびれた頃は...
薄田泣菫 「艸木虫魚」
...津村は待ちくたびれた形で...
谷崎潤一郎 「吉野葛」
...くたびれるといかん...
徳冨蘆花 「小説 不如帰」
...一つには草臥(くたびれ)も出(で)た爲(ため)でもあるが僅(わづか)一日(にち)の隔(へだて)で彼(かれ)は俄(にはか)に年齡(とし)をとつた程(ほど)げつそりと窶(やつ)れたやうな心持(こゝろもち)に成(な)つた...
長塚節 「土」
...米搗き米搗(つ)き(ばつた)米搗いて見せろ一升 米搗いた二升 米搗いた米搗きもつと搗いて見せろ三升 米搗いた五升 米搗いた米搗き麦搗いて見せろ一斗 麦搗いた二斗 麦搗いた米搗きもつと搗いて見せろくたびれましたくたびれました兎兎はどちらへ ゆきました十五夜お月さんに つれられて遠い 遠い お国へゆきました...
野口雨情 「未刊童謡」
...くたびれきっていたが私は這入(はい)ってみた...
林芙美子 「田舎がえり」
...「くたびれてるンでせう?」「いや...
林芙美子 「浮雲」
...下手をすると作者の方がくたびれてしまうのである...
平林初之輔 「乱歩氏の諸作」
...近来はほとんど説弁にも草臥(くたびれ)たれども...
福沢諭吉 「小学教育の事」
...「自叙伝」は兎に角くたびれる...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...『ありがとう!』大変くたびれて...
ナサニエル・ホーソン Nathaniel Hawthorne 三宅幾三郎訳 「ワンダ・ブック――少年・少女のために――」
...今日は弔はれのくたびれで眠くなつて来た……最う朝になつたか知ら...
正岡子規 「墓」
...無理をして約束の築地の稽古場へゆき一時間半ほど熱心に話をしてくたびれてかえったら悪寒がして熱が四十度ばかり出ました...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...私あタンボさえやってれば大してくたびれはしねえし...
三好十郎 「斬られの仙太」
...あたかもくたびれたる人のごとく仰臥(ぎょうが)してありたり...
柳田国男 「遠野物語」
...くたびれた印半纒(しるしばんてん)に股引(ももひき)で...
山本周五郎 「ちゃん」
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