...「あんた方はまだまだ大事な仕事をして貰わねばならん身体だ」「若いくせに老成ぶったことを言う」北槻中尉は笑った...
高見順 「いやな感じ」
...直接(ちょくせつ)に...
壺井栄 「二十四の瞳」
...力量のないくせに眼だけ沃えた傍観者の批評趣味や...
戸坂潤 「日本イデオロギー論」
...もしひどくせっぱつまったら...
豊島与志雄 「死の前後」
...「何(なん)でとがめるもんか」勘次(かんじ)は抑制(よくせい)した或(ある)物(もの)が激發(げきはつ)したやうに直(すぐ)に打消(うちけ)した...
長塚節 「土」
...客の前も憚(はば)からず常に袂時計(たもとどけい)を座蒲団(ざぶとん)の傍(わき)に置く癖(くせ)をもっていた...
夏目漱石 「硝子戸の中」
...その他すべて自然の許す限りの排悶的(はいもんてき)手段を尽したる後(のち)なお飽(あ)く事を知らざる本能の要求に余儀なくせられたる結果であろう...
夏目漱石 「倫敦塔」
...この男は武家奉公もしたくせに恐ろしく臆病(おくびやう)だから...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...私よか十も下なくせに...
林芙美子 「新版 放浪記」
...女のくせに、こんなところへやって来るなんて、凄いぞ...
平田晋策 「昭和遊撃隊」
...そのくせ、尾張町の近くにあった、不二アイスのような、純アメリカ式ランチ屋は無くなってしまった...
古川緑波 「ああ東京は食い倒れ」
...「グリツプ」(一度返済したくせにワザとかつこしてさう書いて寄こした...
牧野信一 「鸚鵡の思ひ出」
...きょうは曇天のくせにむします...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...掃ふがごとく忘れたるがごとくせしめば...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...そのくせ面と向っては愚痴ひとつ云えぬお初なのだ...
矢田津世子 「神楽坂」
...大学中退までいったくせしてあんた知らないの...
山本周五郎 「季節のない街」
...見せてくれないか」「お断りいたします」「いやに水臭(みずくせ)えな」「でも...
吉川英治 「新書太閤記」
...敵意をもつ曲者(くせもの)であったやも知れぬ...
吉川英治 「新書太閤記」
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