...そのくせどこかに鋭い光のある目をあげてまじまじと葉子を見始めた...
有島武郎 「或る女」
...どう盲人のくせに引込んどりよ」「引込んでてもいいが...
田中貢太郎 「春心」
...どきどきするような作戦(さくせん)がこらされた...
壺井栄 「二十四の瞳」
...あなたは別に愛想もないくせに妙に子供から好かれる所があるのね...
豊島与志雄 「反抗」
...女のくせにお高いところで御免を蒙(こうむ)ります...
中里介山 「大菩薩峠」
...誰が見ても一目でそれとわかります」「なるほど」「曲者(くせもの)は...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...そのくせ腹の中には...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...そのくせ涙もろくて...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...お静さんを二度までもおびき出させた――そのくせ私は親分のところへ押しかけて行くほどの気力もなく...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...そのくせそわそわしていました...
フランセス・ホッヂソン・バァネット Frances Hodgeson Burnett 菊池寛訳 「小公女」
...この黒衣の曲者(くせもの)も...
萩原朔太郎 「蝶を夢む」
...慘憺(たん)たる惡戰(あくせん)だ...
三島霜川 「平民の娘」
...夜中になるとさういふ重い病気のくせに...
室生犀星 「鉄の死」
...やはり品がわりの食い物がしたくせられた...
柳田国男 「母の手毬歌」
...草鞋の緒かたくせよ...
吉川英治 「上杉謙信」
...雲長という漢(おとこ)は、武人のくせに、金に困らぬやつだ...
吉川英治 「三国志」
...惑星(わくせい)の現没にも触れてゆきたい...
吉川英治 「新書太閤記」
...不敵な曲者(くせもの)が悠々として漕ぎ去りつつ唄う船唄が流れて来る...
モウリス・ルブラン 新青年編輯局訳 「水晶の栓」
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