...私のいないあとでも決して気を悪くせず...
伊藤左千夫 「春の潮」
...例のげじげじ牧師に案内されて来た曲者(くせもの)一行の暴行だ」といっているとき...
海野十三 「暗号音盤事件」
...たとい人工的であっても矢張白皙(はくせき)の肉体が醸(かも)す幻想を破りたくないような気がして...
谷崎潤一郎 「蓼喰う虫」
...一言につくせば、それは白褐色の世界であった...
中谷宇吉郎 「海底の散歩」
...鳴子引淀の河原の雨催(もよ)ひ荻の真白き穂はそよぐいそげ河原の川舟に菅(すげ)の小笠の鳴子引河原鶸(ひは)鳴く淀川の小笠かづぎし花娘河原蓬(よもぎ)の枯れし葉にかへる小舟の艪(ろ)が響く唄へ 花妻花娘淀の川舟日が暮れる菅の小笠に三日月の眉をかくせる鳴子引...
野口雨情 「別後」
...知らせたくもなかったんです」甲子太郎は、道楽者のくせに、純情家らしい男でした...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...ろくなお小遣もないくせに...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...そのくせお店(たな)の新造(しんぞう)といわれている万兵衛の妾のお常の豊満な魅力には...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...裏へ廻つて飛び込むと、主人の周太郎、男のくせに、鏡と首つ引で化粧(けしやう)をして居るぢやありませんか」「化粧?」「あつしもあんなに驚いたことはありませんが、周太郎はなほ驚いた樣子で、顎や頬から、火口(ほぐち)を剥ぐのに夢中でしたよ」「フム」「どう思ひます、親分...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...そのくせ、あの、いやな肉塊のどろどろした血のりが、ゆき子には、すべてを脱皮したやうにも思へた...
林芙美子 「浮雲」
...餓鬼のくせに驚き入った野郎だが...
本庄陸男 「白い壁」
...年の若いくせに苦労人の桃輔は...
正岡容 「寄席」
...蒼白いくせに輝いて見える美しい大きな口とで...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「トリスタン」
...諸酋長(しゅうちょう)獅の皮を剥製(はくせい)し馬をして見狎(な)れ嗅ぎ狎れしむと...
南方熊楠 「十二支考」
...代天治百姓(てんにかはりてひやくせいををさむ)...
森鴎外 「津下四郎左衛門」
...遁るべきやうなければせん方(かた)無くせめては斯(か)くもせば助からんかと...
柳田国男 「山の人生」
...来い」「御免なさい」「くせになる...
吉川英治 「新書太閤記」
...「ひどく酒臭(くせ)えなあ...
吉川英治 「新・水滸伝」
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