...くずれた蟻田博士邸の下に...
海野十三 「火星兵団」
...顔のくずれた溺死体は...
江戸川乱歩 「吸血鬼」
...くずれた土塀、朽ちた門、それを這入ると、境もなくてすぐ裏庭が見えているのだが、不思議千万なことには、その庭が、まるで耕した様に、一面に掘り返されて、少しばかりの樹木も、あるものは倒れ、あるものは根こそぎにして放り出してあるといった塩梅(あんばい)で、目も当てられぬ乱脈であった...
江戸川乱歩 「孤島の鬼」
...くずれたおれた家(いえ)が五万六千...
鈴木三重吉 「大震火災記」
...ボートのくずれた残骸に行きあたった...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
......
中野鈴子 「飢餓の中から」
...そのあとにつづいて家光のかごはくずれた供ぞろいをととのえながら...
野村胡堂 「幻術天魔太郎」
...白粉がはげ落ちたり、髪がくずれたり、枕を外したりしていて、あまりよい恰好ではない...
火野葦平 「花と龍」
...くずれたような表情を湛え...
火野葦平 「糞尿譚」
...子供のことはよろしく御願いします」房子は博士の遺書を抱いて産褥の上にいつまでもいつまでも泣きくずれたのであった...
平林初之輔 「人造人間」
...その顔と着くずれた着物から洩れている襟元が白く浮きあがっている...
三好十郎 「廃墟(一幕)」
...くずれた土塀(どべい)は牛や馬が踏みならしてしまい...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...湿ったためにしなえてその一部がくずれたのかも知れぬ...
室生犀星 「三階の家」
...月刊の歩調がくずれたりしたが...
柳宗悦 「四十年の回想」
...くずれた石垣の蔭から...
吉川英治 「江戸三国志」
...少し寝くずれた首すじに...
吉川英治 「雲霧閻魔帳」
...三間のところまで海嘯(つなみ)のように逃げくずれた...
吉川英治 「剣難女難」
...案のじょう野陣の寄手はさんざんに混乱して逃げくずれた...
吉川英治 「三国志」
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