...それをまた生徒の方では、面白い事にして、くすくす笑う...
芥川龍之介 「毛利先生」
...怪塔王とたたかうぞ」すると近くでくすくす笑う声がしました...
海野十三 「怪塔王」
...彼女はくすくす笑うのであった...
妹尾韶夫 「凍るアラベスク」
...太郎は庭にて遊ぶといわなければいけないのだそうで、私が、くすくす笑うと、とても、うらめしそうな目つきで、私の顔を穴のあくほど見つめて、ほうと溜息をつき、あなたには誠実が不足している、いかに才能が豊富でも、人間には誠実がなければ、何事に於いても成功しない、あなたは寺田まさ子という天才少女を知っていますか、あの人は、貧しい生れで、勉強したくても本一冊買えなかったほど、不自由な気の毒な身の上であった、けれども誠実だけはあった、先生の教えをよく守った、それゆえ、あれほどの名作を完成できたのです、教える先生にしても、どんなに張り合いのあった事でしょう、あなたに、もうすこし誠実というものがあったならば、僕だって、あなたを寺田まさ子さんくらいには仕上げて見せます、いや、あなたは環境にめぐまれてもいるし、もっと大きな文章家に仕上げる事が出来るのです、僕は、寺田まさ子さんの先生よりも或(あ)る点で進歩しているつもりです、それは徳育という点であります、あなたは、ルソオという人を知っていますか、ジャン・ジャック・ルソオ、西暦千六百、いや、西暦千七百、千九百、笑いなさい、うんと笑いなさい、あなたは自分の才能にたよりすぎて、師を軽蔑しているのです、むかし支那に顔回(がんかい)という人物がありました、等といろんな事を言い出して一時間くらい経つと、けろりとして、また此の次の事にしましょうと言って私の勉強室から出て行かれ、茶の間で母と世間話をなさって帰ります...
太宰治 「千代女」
...」ジョーンズは目をひんむき、くすくす笑う...
アーサー・コナン・ドイル Arthur Conan Doyle 大久保ゆう訳 「赤毛連盟」
...台所のものはないしょでくすくす笑う...
夏目漱石 「行人」
...台所の方でくすくす笑う声がする...
夏目漱石 「野分」
...それでなければああいう風に私語合(ささやきあ)ってはくすくす笑う訳がない...
夏目漱石 「坊っちゃん」
...何だって楊子(ようじ)を使わないんでしょう」「今度逢(あ)ったら注意しておきましょう」と主人がくすくす笑う...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...いつもくすくす笑うのだった...
原民喜 「壊滅の序曲」
...未納くすくす笑う...
森本薫 「華々しき一族」
...まったくいつもなにか落し物をしたような顔つきですよ」彼はくすくす笑う...
山本周五郎 「半之助祝言」
...くすくす笑うので...
吉川英治 「※[#「さんずい+鼾のへん」、第4水準2-79-37]かみ浪人」
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