...踏(ふ)み散らしじくじく湿(しめ)っていて...
伊藤左千夫 「落穂」
...渣滓(おり)の滲み込んでいるじくじくした樽の破片にかじりついて...
チャールズ・ディッケンズ 佐々木直次郎訳 「二都物語」
...羅宇(らお)の真中を三本の指先で水平に支えて煙管を鉛直軸(えんちょくじく)のまわりに廻転させるという芸当も出来ないと幅が利かなかった...
寺田寅彦 「喫煙四十年」
...並みはずれに身長(たけ)の詰ったじくじくした体や色の蒼白い細面なども...
徳田秋声 「足迹」
...もしくはその気勢をくじく...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...じくじく湧(わ)いたものを...
夏目漱石 「満韓ところどころ」
...翌日は一日中じくじくと眼の中が痛む...
北條民雄 「発病」
...粘土(ねばつち)に蘆(あし)が一面に生い繁(しげ)ったところをじくじく流れる...
エドガー・アラン・ポー Edgar Allan Poe 佐々木直次郎訳 「黄金虫」
...じくじくした時雨つづきの...
室生犀星 「笛と太鼓」
......
室生犀星 「星より來れる者」
...笹葉(ささつぱ)が落ちて積つてじくじくになつてゐる上を踏んでも...
森鴎外 「金貨」
...ここでは快楽の誘惑をのがれ・不屈の勇気を揮って運命と死との脅威をうちくじく・術を学んだ...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...その大部分のものは古い潰瘍でじくじくしており...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...半刻(はんとき)ばかりじくじく云って...
山本周五郎 「柳橋物語」
...じくじくと腐っていた...
横光利一 「上海」
...その前方には悪夢めいた暗い虹色の可塑的な円柱が腐臭をまき散らしつつ直径五メートル(*38)の膿瘻いっぱいにじくじくと広がり不浄なる速度を加え進路上には再び募り行く青白い深淵の蒸気が螺旋を巻いていたのだ...
H. P. ラヴクラフト H.P.Lovecraft The Creative CAT 訳 「狂気の山脈にて」
...却って胸の中がじくじくと腐りはじめたのであろう丘子の...
蘭郁二郎 「※[#「氓のへん/(虫+虫)」、第3水準1-91-58]の囁き」
...じくじくと滲みだし...
蘭郁二郎 「魔像」
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