...踏(ふ)み散らしじくじく湿(しめ)っていて...
伊藤左千夫 「落穂」
...そして氷はまたお前達と一しよになつて蟻の足をくじくなんて...
アンリイ・ファブル Jean-Henri Fabre 大杉栄、伊藤野枝訳 「科学の不思議」
...じくじくと水がしみこんできた...
ハーバート・ジョージ・ウエルズ 海野十三訳 「透明人間」
...羅宇(らお)の真中を三本の指先で水平に支えて煙管を鉛直軸(えんちょくじく)のまわりに廻転させるという芸当も出来ないと幅が利かなかった...
寺田寅彦 「喫煙四十年」
...じくじくと水づき...
豊島与志雄 「死因の疑問」
...もしくはその気勢をくじく...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...そのとき指と指とのあひだに生ぐさい液体がじくじくと流れてゐるのをかんじた...
萩原朔太郎 「月に吠える」
...移住の真目的をくじくものであった...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...下着までじくじくにぬれ通って...
マロ Malot 楠山正雄訳 「家なき子」
...じくじくぬれた着物がこおりついたまま歩いて行った...
マロ Malot 楠山正雄訳 「家なき子」
...池水がじくじく蹠(あしのうら)に沁(し)みてそりゃ冷たいんですて...
室生犀星 「不思議な国の話」
...その大部分のものは古い潰瘍でじくじくしており...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...水田の土がまだじくじくと柔かい時分に...
柳田国男 「こども風土記」
...半刻(はんとき)ばかりじくじく云って...
山本周五郎 「柳橋物語」
...この夜中に真白な粘液だけがひとりじくじくと鮮やかに流れていた...
横光利一 「上海」
...じくじくと腐っていた...
横光利一 「上海」
...敵の戦意をくじく謀(はかりごと)だ...
吉川英治 「三国志」
...却って胸の中がじくじくと腐りはじめたのであろう丘子の...
蘭郁二郎 「※[#「氓のへん/(虫+虫)」、第3水準1-91-58]の囁き」
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