...飾窓の小棚(こだな)にのせられてある洋酒の群像に釘(くぎ)づけになっている...
海野十三 「毒瓦斯発明官」
...立ち去りそうにしたじいさんがくぎづけになってしまった...
江戸川乱歩 「影男」
...それが今まで私の足を釘付(くぎづ)けにしていたのだということなぞがわかったら...
橘外男 「墓が呼んでいる」
...手紙には金釘(かなくぎ)のような字で...
田山花袋 「田舎教師」
...母は釘(くぎ)をさした...
ツルゲーネフ 神西清訳 「はつ恋」
...足を地面に釘(くぎ)付けにしてる麻痺(まひ)の力から...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...かれはこの風の中を金釘(かなくぎ)のごとく直立して来たのである...
夏目漱石 「野分」
...あるなら伺いたいもので」「伺わなくても露地(ろじ)の白牛(びゃくぎゅう)を見ればすぐ分るはずだが」と...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...暗い河の水の油のように重くぎらぎらすることぞ!水面(みず)を見ると怖い...
長谷川時雨 「牢屋の原」
...手紙をそのくぎにかけた...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「城」
...――どこかの普通の棺のなかに入れて釘付(くぎづ)けにし――深く...
エドガー・アラン・ポー Edgar Allan Poe 佐々木直次郎訳 「早すぎる埋葬」
...われわれの大きな人生を雜作もなく區限(くぎ)つてゐるいとも簡單な圖形...
ライネル・マリア・リルケ Rainer Maria Rilke 堀辰雄訳 「窓」
...句調蕪村以前の俳句は五七五の句切(くぎれ)にて意味も切れたるが多し...
正岡子規 「俳人蕪村」
...野に福木(ふくぎ)あり...
柳宗悦 「民藝四十年」
...これは万太郎とは莫逆(ばくぎゃく)の友だち...
吉川英治 「江戸三国志」
...通ってみるとすでに一堂には花卓玉盞(かたくぎょくさん)をととのえて盛宴の支度ができている...
吉川英治 「三国志」
...ようそのむねを申しておくがよろしいのう……」一本釘(くぎ)を打ッた言い方だった...
吉川英治 「私本太平記」
...掛ける釘(くぎ)もなかった...
吉川英治 「宮本武蔵」
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