...」それを聞いて、フト振向いた少年の顔を、ぎろりと、その銀色の目で流眄(しりめ)にかけたが、取って十八の学生は、何事も考えなかった...
泉鏡花 「悪獣篇」
...「貴樣のやうに親不孝な奴は世間にやアゐないぞ」とまであたまからぎろりとした目を以つて睨み付けられたこともある...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...盤面をぎろりと睨みつけたまま...
梅崎春生 「Sの背中」
...目をぎろりと光らせて...
海野十三 「爆薬の花籠」
...女王はぎろりと目を光らせた...
リットン・ストレチー Lytton Strachey 片岡鉄兵訳 「エリザベスとエセックス」
...ぎろりと光っていた...
太宰治 「惜別」
...直ぐまた背後(うしろ)を向いてぎろりとした眼を光らした...
田中貢太郎 「白い花赤い茎」
...それが折釘のような頸(くび)をさしのべて夫人の顔をぎろりと見た...
田中貢太郎 「天井裏の妖婆」
...あの噛みつくやうな眼がぎろりと房一を一瞥した...
田畑修一郎 「医師高間房一氏」
...眼がぎろりとして...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...濃い眉毛、黒い大きな頬鬚(ほほひげ)、ぎろりとした目、下半面がつき出た顔、そしてそれらの上に言葉に現わせない落ち着いた様子が漂っていた...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
......
広海大治 「サガレンの浮浪者」
...貴様は生きてやがるな」そしてぎろりと眼をむいた...
北條民雄 「いのちの初夜」
...だが眼玉はぎろりとして」という様子...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...鋭く光る眼でぎろりと正吉を見た...
山本周五郎 「お美津簪」
...眼のぎろりとした...
山本周五郎 「陽気な客」
...凄い目にぎろりとにらみまわすところ...
山本笑月 「明治世相百話」
...眼のぎろりと大きい...
横光利一 「夜の靴」
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