...食うだけの金は余るほど出る」葉子は思わずぎょっとして息気(いき)がつまった...
有島武郎 「或る女」
...貴方を嫌いだと言ったわ」私はぎょっとして女の顔をみた...
梅崎春生 「風宴」
...ぎょっとしてこちらを向いた...
海野十三 「地球を狙う者」
...「そう? どんな夢?」「蛇(へび)の夢」私は、ぎょっとした...
太宰治 「斜陽」
...僕はぎょっとしたのだ...
太宰治 「未帰還の友に」
...たちまちぎょっとした...
ドストエーフスキイ 神西清訳 「永遠の夫」
...リーザはぎょっとした顔つきさえしながら...
ドストエーフスキイ 米川正夫訳 「地下生活者の手記」
...どんなにぎょっとすることかと思うと...
中谷宇吉郎 「真夏の日本海」
...博労をぎょっとさせるに十分でした...
宮本百合子訳 「二つの短い話」
...ホモイはぎょっとしてあぶなく手をはなしそうになりました...
宮沢賢治 「貝の火」
...とつぜんぎょっとしたように振返った...
山本周五郎 「風流太平記」
...ぎょっとした眼鏡の光を振り向けた...
吉川英治 「雲霧閻魔帳」
...呂布は、ぎょっとして、数歩跫音(あしおと)をしのばせて、室を離れ、そこからわざと大股に、ずっとはいって来て、「呂布です...
吉川英治 「三国志」
...吉平は、ぎょっとしたが、両手で捧げている薬碗にふるえも見せず、なごやかな目笑を仰向けて答えた...
吉川英治 「三国志」
...おれはちゃんと睨んでいる」偵察長は、ぎょっとして、「そいつア危険だ...
吉川英治 「新・水滸伝」
...ぎょっとしたように足を退(ひ)いて...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
...後ろの声にぎょっとした...
吉川英治 「宮本武蔵」
...ぎょっと、彼女の手へ、一角は――酒と血とを、交ぜたような、どろんとした眼を、すえて、「何だ? ……それは」「釵(かんざし)」「畜生ッ」雨が――きゃあッ――という悲鳴を吹き攫(さら)ッた...
吉川英治 「無宿人国記」
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