...内儀(おかみ)さんは座にたえないほどぎごちない思いをしているらしかった...
有島武郎 「親子」
...園に向っていると変にぎごちない気分が先き立った...
有島武郎 「星座」
...○俳優の動きにぎごちない感じがつきまとい...
伊丹万作 「演技指導論草案」
...あのぎごちない歩きかた...
江戸川乱歩 「青銅の魔人」
...接着剤がのぞかれたみたいに二人の間が急にぎごちない感じになって...
高見順 「いやな感じ」
...ただそれほどぎごちない感じのする「労働者の天地」だといいたいだけだ...
谷譲次 「踊る地平線」
...代価を強(し)いて取らせて破片だけを持って帰るのもあまりにぎごちない窮屈な気がする...
寺田寅彦 「ある日の経験」
...ぎごちないその態度で...
徳田秋声 「仮装人物」
...ぎごちない椅子にすわっていること...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...ぎごちない自動人形の芝居にすぎない...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...眠さうなボオイ達に「おやすみなさい」とぎごちない日本語で言つて...
堀辰雄 「エトランジェ」
...「見えるか?」「ええ……」私はそういうぎごちない姿勢を続けながら...
堀辰雄 「燃ゆる頬」
...ぎごちない恰好(かっこう)ではあったが...
本庄陸男 「石狩川」
...ふと気が附くと、忍びやかに、足音を立てぬやうに、自分の傍を通り過ぎる、ぎごちない、沈黙の人影がある...
カミイユ・ルモンニエエ Camille Lemonnier 森林太郎訳 「聖ニコラウスの夜」
...あのぎごちない風をしている男は誰だい...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...おどおどしたぎごちない争いが起った...
山本周五郎 「お美津簪」
...その口から身を隱す前に、彼等は一寸立ち停つて、船に飼つてあるチュルクといふ、まだ幼い、ぎごちない、太い四脚をした、ニウーファウンドランド産の仔狗にからかつた...
ピエル・ロチ Pierre Loti 吉江喬松訳 「氷島の漁夫」
...座談もどこかぎごちない...
吉川英治 「新書太閤記」
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