...その中に線香の紙がきわだって赤い...
芥川龍之介 「日光小品」
...きわだって観察の飛び離れた心力のゆらいだ文章を発表して...
有島武郎 「或る女」
...きわだって珍しい事やおもしろい事は一つもない――を話し立てるのを...
有島武郎 「生まれいずる悩み」
...いっそうきわだってわるく見え...
ハンス・クリスティアン・アンデルセン Hans Christian Andersen 楠山正雄訳 「雪の女王」
...きわだって悪人の描写にすぐれたものがある...
江戸川乱歩 「探偵小説の「謎」」
...だいぶん隔たっておりましたから何を話しているのやら意味はきき取れませなんだがその人のこえばかりがきわだってよく徹(とお)りまして...
谷崎潤一郎 「蘆刈」
...町の通りに新しい麦稈帽子がきわだって日にかがやいた...
田山花袋 「田舎教師」
...老訓導は清三のつねに似ずきわだってはしゃいでいるのを不思議に思った...
田山花袋 「田舎教師」
...母親もこのごろ清三のきわだってやさしくなったのを喜んだが...
田山花袋 「田舎教師」
...寒い冬の中にもきわだって暖かい春のような日があった...
田山花袋 「田舎教師」
...五十九行田の町の中ほどに西洋造(せいようづく)りのペンキ塗(ぬ)りのきわだって目につく家(うち)があった...
田山花袋 「田舎教師」
...きわだって美しさを増す...
中谷宇吉郎 「黒い月の世界」
...特にきわだって眼につく一本の灌木(かんぼく)があった...
ホーソーン Nathaniel Hawthorne 岡本綺堂訳 「世界怪談名作集」
...きわだって鼻の平たいその男は...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「ヴェニスに死す」
...鮮明にきわだってきれいな所などはこの人がよけいに持っているように見えた...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...眉のきわだって美しい...
山本周五郎 「新潮記」
...きわだってしずかになっていた...
吉川英治 「神州天馬侠」
...すぐ気づく程きわだって美しかった...
蘭郁二郎 「鱗粉」
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