...すると番茶はいつの間(ま)にか雲母(きらら)に似たあぶらを浮かせていた...
芥川龍之介 「たね子の憂鬱」
...雲母(きらら)よりもまぶしい水面を凝然(ぎょうぜん)と平(たいら)に張りつめている...
芥川龍之介 「樗牛の事」
...室の隅ずみには雲母(きらら)の衝立がぎらぎら光っていた...
田中貢太郎 「黄金の枕」
...あるいはまたきららかな落日を浴びたのが...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「決闘」
...きららかな生命(いのち)が...
ツルゲーネフ 神西清訳 「はつ恋」
...人間が懺悔して赤裸々(せきらら)として立つ時...
徳冨蘆花 「謀叛論(草稿)」
...朝なれば風は起(た)ちて雲母(きらら)めく濠の面(おもて)をわたり...
富永太郎 「無題」
...雲母(きらら)越えに戻ろう...
直木三十五 「南国太平記」
...ダイアモンドの地層の上にきららめく真夏の夜々の涙かや...
ジャン・ニコラ・アルチュール・ランボー Jean Nicolas Arthur Rimbaud 中原中也訳 「ランボオ詩集」
...赤裸々(せきらら)の肉を浄洒々(じょうしゃしゃ)に眺めぬうちに神往の余韻(よいん)はある...
夏目漱石 「草枕」
...ただ粗末な赤裸裸(せきらら)の物が...
マクドナルド George MacDonald 岡本綺堂訳 「世界怪談名作集」
...その小さい男の子の顔をみたらきっとあきららしい気がして来るわけでしょう...
宮本百合子 「獄中への手紙」
......
三好達治 「短歌集 日まはり」
...雲母(きらら)のような黄金(こがね)のひらひらするのが...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...月も山も水も雲母(きらら)の中のもののようだ...
吉川英治 「新書太閤記」
...雲母坂(きららざか)の登り口なのである...
吉川英治 「親鸞」
...この雲母(きらら)坂から先は一歩でも女人の踏み入ることは許されない...
吉川英治 「親鸞」
...雲母(きらら)を浮かしたような薄氷が張っていた...
吉川英治 「八寒道中」
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