...どうかするとそれを弄(もてあそ)んでゐる者の手を傷(きずつ)けるからである...
薄田泣菫 「茶話」
...とほざかる山の雑木紅葉の落葉吹きまくる風のよろよろあるく秋の山山ひきずる地下足袋のやぶれお山のぼりくだり何かおとしたやうな十一月二日 快晴...
種田山頭火 「四国遍路日記」
...おまけに前頭部が時々ずきずき痛むような気がしたので...
寺田寅彦 「小浅間」
...ステッキ引きずる書生の群あれば盛装せる御嬢様坊ちゃん方をはじめ...
寺田寅彦 「半日ある記」
...そして長く倦きずに柴田巳之助は眺めました...
豊島与志雄 「古木」
...ついに彼の怒(おこ)ったり激したりする顔を見る事ができずにしまった...
夏目漱石 「硝子戸の中」
...椽(えん)から飛出した時暗がりから不意に斫(き)り付けたのを短銃(ぴすとる)で受止めたが切先きが余つて創(きずつ)ひたのです――...
楢崎龍、川田雪山 「千里駒後日譚」
...地球の廻転椅子に腰を掛けてガタンとひとまわりすれば引きずる赤いスリッパが片方飛んでしまった淋しいな……オーイと呼んでも誰も私のスリッパを取ってはくれぬ度胸をきめて廻転椅子から飛び降り飛んだスリッパを取りに行こうか臆病な私の手はしっかり廻転椅子にすがっているオーイ誰でもいゝ思い切り私の横面をはりとばしてくれそしてはいてるスリッパも飛ばしてくれ私はゆっくり眠りたい落ちつかない寝床の中で...
林芙美子 「放浪記(初出)」
...お父(とつ)さんは御寢(げし)なツてゞすかさぞ御不自由(ごふじいう)で御座(ござ)いましたらう何(なに)もお變(かは)りは御座(ござ)いませんかと裏問(うらと)ふ心(こゝろ)は疵(きず)もつ足(あし)...
樋口一葉 「別れ霜」
...いまさら出ることもできず...
久生十蘭 「キャラコさん」
...ソレカラ私儀(わたくしぎ)大阪表(おもて)緒方洪庵(こうあん)の許(もと)に砲術修業に罷越(まかりこ)したい云々(うんぬん)と願書を出して聞済(ききずみ)になって...
福澤諭吉 「福翁自伝」
...団員が引きずり降ろさんかったら...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「黄金薔薇」
...話もなくなつてたゞ漫然と脚をひきずツてゐた...
牧野信一 「環魚洞風景」
...思惟されることができずただ體驗されることができる無限は...
三木清 「人生論ノート」
...変なものかも知れませんシバイはからだでするものですはじめは頭がそう思ってカラダを持って行くのですけどいったんカラダが動き出すとカラダの法則と言うものが有るかしら?カラダは一人で動き出す頭のいうことを聞かなくなる時がある逆に頭を引きずって行ってしまう時があるだからカラダは楽しく...
三好十郎 「殺意(ストリップショウ)」
...兎に角その女はそれきり粟稈の中から起きずにしまったそうだ...
森鴎外 「鼠坂」
...孝之助がそれにひきずられて...
山本周五郎 「竹柏記」
...引きずられてゆく郡兵衛であった...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
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