...人声の沖にて何を呼(よぶ)やらん 桃鄰鼠は舟をきしる暁 翁予其後芭蕉庵へ参(まゐり)とぶらひける時...
芥川龍之介 「芭蕉雑記」
...ギリギリと歯車のきしるような...
江戸川乱歩 「探偵少年」
...終(しまい)には歯をきしるようなお調子で「お許し下さい! お許し下さい!」と叫ぶのがいかにも異常なので...
大倉※[#「火+華」、第3水準1-87-62]子 「蛇性の執念」
...留魂碑をこゝにたてし時は、恰も旱魃に際せしが、石碑運び出さるゝに及びて大に雨ふり、建つる時にも大にふりて、農民雀躍して相喜べり、雲中に龍の姿さへあらはれたりなど、書きしるす...
大町桂月 「南洲留魂祠」
...その縊死のあとさきに就いて書きしるす...
太宰治 「狂言の神」
...少しずつノオトに書きしるしていっているのであるが...
太宰治 「もの思う葦」
...斯くと眺めて足止むる敵は肢體を震はして言句吃りぬ――口中に齒と齒ときしる音きこゆ...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...自分の苦しみを書きしるした...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...物のきしる鋭い音が聞こえた...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...斉天大聖到此一遊(せいてんたいせいとうしいちゆう)と墨くろぐろと書きしるした...
中島敦 「悟浄歎異」
...だいたいのことを書きしるして...
蜷川新 「天皇」
...あるいはこれをありがちのこととして特に書きしるすことをしなかったかも知れない...
原勝郎 「東山時代における一縉紳の生活」
...歯車がきしるとか...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「流刑地で」
...ラーンスロット卿が詳しく書きしるしたあの破れわれる音の反響(抑えつけられたような鈍いものではあったが)にそっくりな物音が...
エドガー・アラン・ポー Edgar Allan Poe 佐々木直次郎訳 「アッシャー家の崩壊」
...それらのつづいておこって来てはいてもバラバラしている印象を片端から書きしるして行っただけでは...
宮本百合子 「結論をいそがないで」
...うれしく其を書きしるした...
宮本百合子 「五月の空」
...輪下にきしる雪道をの下まで来ぬ...
森鴎外 「舞姫」
...その上さらに百人の記録家が出てきてそれを書きしるすとしたところで...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
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