...脇差(わきざし)をそこへ捨てたなり...
芥川龍之介 「忠義」
...雑念(ざつねん)などは少(すこ)しもきざしませぬ...
浅野和三郎 「霊界通信 小桜姫物語」
...しかもそれさえ今年は枯凋のきざしが見えている...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...また、もひとつ、つぎはぎのゆめを見た、ぬすびとの、わきざしを持ち、にかいへあがる、ころものそで、はしごにかかり、つぎに、ざいた(座板)ふみ落す、ここわなにかと問へば、たばこをだす、あな、と言ふ、したには、くわじ(火事)なかば、琴のいとをしめて、かへるといへば、たけだの仁吾が、だいかぐらを、つれてくる、見ておかへりなされといふ、なにがなにやら、わからぬゆめであつたと、いへば、おてるわ、ころげてわらつた...
太宰治 「盲人独笑」
...数年来リオネロのうちにきざしかけた病気が突然発した...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...脇差(わきざし)を持った人...
中里介山 「大菩薩峠」
...近づくに従って三四郎の心には女のために出なければすまない気がきざしてきた...
夏目漱石 「三四郎」
...争うべからざる恐ろしい凶兆(きざし)が現われた...
シモン・ニューコム 黒岩涙香訳 「暗黒星」
...犬おどかしのやうな脇差(わきざし)...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...いきなり脇差(わきざし)か何んかで突き上げて殺したに違げえねえ――と」「待つてくれよ...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...旅空での青春の濫費(らんぴ)がきざし始めてきてゐたのだ...
林芙美子 「浮雲」
...すでにその一つのきざしはあらわれている...
宮本百合子 「新しい潮」
...王政柔弱に帰し学士を保護する能はざるに至りて我国の文学漸く独立の萌(きざし)を得...
山路愛山 「明治文学史」
...ただならぬ戦雲のきざしが歴々(れきれき)とござりました...
吉川英治 「神州天馬侠」
...脇差(わきざし)をさし...
吉川英治 「神州天馬侠」
...脇差(わきざし)をさした工匠風(こうしょうふう)...
吉川英治 「神州天馬侠」
...情けの脇差(わきざし)を...
吉川英治 「新書太閤記」
...もの狂いの兆(きざし)がみえる...
吉川英治 「鳴門秘帖」
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