...がんがんがんと、胸は早鐘、幽(かすか)にチチと耳が鳴る...
泉鏡花 「薄紅梅」
...堅い物があたまの上へ落ちて來るんでせう――それが火の出る樣にがんとわたしのあたまに當つたかと思うたら...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...またばらばらがんがんと...
海野十三 「大宇宙遠征隊」
...南は頭ががんとなって気を失った...
田中貢太郎 「竇氏」
...さもなくて 225唯一人の行かん時思慮遲くして策淺し』しか陳ずれば諸勇士はヂオメーデースに次がんとす...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...外は天下の威信をも繋(つな)がんと思えり...
徳富蘇峰 「吉田松陰」
...誰かがんと殴り倒してくれる者があったら……私を?……彼女を?……いや...
豊島与志雄 「肉体」
...こちらの守備兵の耳ががんがんと鳴り出して...
中里介山 「大菩薩峠」
...いきなりがんと彦太郎の胸を叩いた...
火野葦平 「糞尿譚」
...生死(しょうし)の岸頭(がんとう)に立って人の執(と)るべき道はただ一(いつ)...
福田英子 「妾の半生涯」
...或いは彼らの耳にがんがんと響くのであった...
本庄陸男 「石狩川」
...連敗の憂目を雪がんと六十万の兵をもつて陣容を健て直したクロパトキンの奉天を目指して...
牧野信一 「サクラの花びら」
...その復旧を防がんと念を入れて自大字の壮丁を傭い...
南方熊楠 「神社合祀に関する意見」
...お登和嬢は大原のナイフを持ちて骨付の肉を剥(そ)がんとするを見「大原さんその肉はお箸(はし)でおちぎりなすっても取れますよ」と教えて遣る...
村井弦斎 「食道楽」
...前者はがんとして我慢しているが...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...その叫び声は杢助の耳をがんと撲(なぐ)りつけた...
山本周五郎 「似而非物語」
...その煌々(こうこう)たるお志をもつがんと欲するなれば...
吉川英治 「三国志」
...何か言い訳するのを圧してがんがんと...
吉川英治 「松のや露八」
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