...社長には前代議士で道会に幅を利かしてゐるS――氏がなるといふので...
石川啄木 「札幌」
...媒酌人(なこうど)には何がなる...
泉鏡花 「婦系図」
...鉱業停止がなるかならぬか...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...朝お寺の鐘がなるとみんな蠅になるんだつて...
オイゲン・チリコフ 鈴木三重吉訳 「そり(童話)」
...司令官には誰がなるか? 二月の初め...
リットン・ストレチー Lytton Strachey 片岡鉄兵訳 「エリザベスとエセックス」
...観音堂の明けの鐘がなるまで寝つかれなかつた...
種田山頭火 「行乞記」
...それは小さな板へかいた習作であったがなるほど濃厚な絵の具をベタベタときたならしいように盛り付けたものであった...
寺田寅彦 「自画像」
...なんだってそうがなるんです?」とパーヴェル・パーヴロヴィチはあわてて片手を振った...
ドストエーフスキイ 神西清訳 「永遠の夫」
...列席の者がなるほどと感心しました...
中里介山 「大菩薩峠」
...隣席の客がなるほどと感心するので...
中里介山 「大菩薩峠」
...特にラサフォード卿の後任に誰がなるかという点には誰もが興味と期待とを持っていることと思う...
中谷宇吉郎 「英国の物理学界と物理学者」
...それには人の妻になろうがなるまいが...
新渡戸稲造 「人格の養成」
...處置(しよち)振りがなるものか――』つてね...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...相手には私がなる...
樋口一葉 「たけくらべ」
...しかも空気がなるたけあるように...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...そして摂政(せっしょう)にこの人がなることも当然のことと思われていたが...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...彼がなるほどこれはもっともだと思われる限りにおいて...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...彼はもう早く三島と妻とがなるやうになつて欲しいと願ふ氣持ちが起つて來た...
横光利一 「悲しみの代價」
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