...歩くたびに湿っぽい鈍い重い音ががさりがさりとする...
芥川龍之介 「槍が岳に登った記」
...隱居や馨と無駄ばなしをしてゐる時義雄がさり氣なくのこ/\と出て行つて...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...「家を何時頃出たんだね?」と野呂がさりげなく訊ねてきました...
梅崎春生 「ボロ家の春秋」
...波子がさりげないふうを装いながら...
高見順 「いやな感じ」
...五十円位の金が出来ないのは何んとも羞(はずか)しいがさりとて...
太宰治 「虚構の春」
...伯父がさりげなく洩した言葉によれば...
豊島与志雄 「怪異に嫌わる」
...蘇武がさりげなく語るその数年間の生活はまったく惨憺(さんたん)たるものであったらしい...
中島敦 「李陵」
...大根は茶の木へがさりと止つた...
長塚節 「芋掘り」
...草刈籠(くさかりかご)がすつと地上(ちじやう)にこける時(とき)蜀黍(もろこし)の大(おほき)な葉(は)へ觸(ふ)れてがさりと鳴(な)つた...
長塚節 「土」
...大(おほ)きな蓼(たで)の葉(は)が黄色(きいろ)くなつて居(ゐ)る岸(きし)へ船(ふね)はがさりと舳(へさき)を突(つ)つ込(こ)んだのである...
長塚節 「土」
...がさりがさりと足音がする...
夏目漱石 「草枕」
...がさりと音を立てて枯薄(かれすすき)の中へ仰向(あおむ)けに倒れた...
夏目漱石 「虞美人草」
...女中がさりげない風でたづねた...
萩原朔太郎 「芥川龍之介の死」
......
原民喜 「魔のひととき」
...重吉は二つ三つ瞬きをしたがさり気なく答えた...
「海流」
...大将がさりげなくして送って来た文(ふみ)なのであろうか...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...半太夫がさりげなく聞いていることを登は認め...
山本周五郎 「赤ひげ診療譚」
...野々村主水は、重そうな姿を、疲れと共に、がさりと、かれの床几のまえに屈(かが)めて、「陥ちませぬ...
吉川英治 「新書太閤記」
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