...渡瀬はがさつで下品でいけないと家に来られる書生さんたちはよくいうけれども……私にはついぞそうしたようなことは見当らない...
有島武郎 「星座」
...あの浴後の全身がさつぱりと軽くなり...
武田麟太郎 「大凶の籤」
...してみるとホセの言ったことは言葉はがさつであったが...
橘外男 「陰獣トリステサ」
...「私はがさつ者ですから...
田中貢太郎 「陸判」
...奥さんがさつそく...
種田山頭火 「松山日記」
...美男子じゃあるけれどがさつな男だった...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「決闘」
...僧院のものがさつぱりした...
レオ・トルストイ Lev Nikolaevich Tolstoi 森林太郎訳 「パアテル・セルギウス」
...近村の人たちよりもがさつで...
アネッテ・フォン・ドロステ=ヒュルスホフ Annette von Droste=Hulshoff 番匠谷英一訳 「ユダヤ人のブナの木」
...そのうへひろびろとして風に波うつ青田をみれば急に胸がせまつて涙がさつとまぶたにたまる...
中勘助 「銀の匙」
...行司は暫く考へたがさつきから目も放たず見て居た莚の上の老人のもとへきてなにやら話すやうであつたが...
長塚節 「撃劍興行」
...その落付(おちつき)のないがさつな態度が健三の眼には如何(いか)にも気の毒に見えた...
夏目漱石 「道草」
...日脚(ひあし)がさつと茶(ちや)の間(ま)の障子(しやうじ)に射(さ)した時(とき)...
夏目漱石 「門」
...一瞬の情火がさつと過ぎてゆけば...
林芙美子 「ボルネオ ダイヤ」
...何もかもがさつぱり分らない...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「狂人日記」
...だがさつぱり分らない...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 後篇」
...ジョン自身のがさつな聲さへまじつて騷いでゐるのが聞えた...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...がさつ者のキミらは地中海石油で大弱りするだろうな」バンストンが不安げにうなってつぶやいた...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「諜報部」
...また無知のお蔭であのがさつな野人たちの一群の間に今なお残っているごくかすかな自然の面影を...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
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