...まづその蔦の枯葉をがさつかせて...
芥川龍之介 「漱石山房の秋」
...自分のは実にがさつに引っ奪(たく)るが早いかぐっとかぶって並居(なみい)る僧正大官を驚かしたことも...
谷譲次 「踊る地平線」
...粗暴(がさつ)な殘忍(あらけな)い者(もの)ぢゃ...
シェークスピヤ William Shakespeare 坪内逍遙訳 「ロミオとヂュリエット」
...少々ごはごははしてゐるがさつぱりした敷布のかゝつた馬鹿に大きな寝台――それで沢山だ...
ボードレール 富永太郎訳 「計画」
...一瞬の情火がさつと過ぎてゆけば...
林芙美子 「ボルネオ ダイヤ」
...八百屋の吉五郎に大工の太吉がさつぱりと影を見せぬが何とかせしと問ふに此一件であげられましたと...
樋口一葉 「たけくらべ」
...がさつで粗剛(そごう)な壮年に達しても...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...その女商人の商品(しな)がさつぱり捌(は)けなくなつてしまつただよ...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 前篇」
...私がさつき語つた階段の降り方は...
堀辰雄 「プルウスト雜記」
...私がさつきから時々調子を脱(はづ)して...
牧野信一 「歌へる日まで」
...だがさつぱり駄目だよ...
牧野信一 「環魚洞風景」
...小屋のやうにがさつな家の中を見廻してゐた...
牧野信一 「毒気」
...たしかに彼がさつきあれだけの紙幣を後生大事に収めた財布を私に渡したりするのであつた...
牧野信一 「老猾抄」
...やるがいい」とその男はがさつな声で言った...
マロ Malot 楠山正雄訳 「家なき子」
...これは心がほかへ飛んで行っているという状態なのであろう、そうしたことに馴(な)らされた六条院の夫人たちを何かといえばよい例に引いて、自分をがさつな、思いやりのない女のように言う良人は無理である、自分も結婚した初めからそう馴らされて来たのであったなら、穏健なあきらめができていて、こんな時の辛抱(しんぼう)もしよいに違いない、珍しく忠実な良人を持つ妻として親兄弟をはじめとして世間からあやかり者のように言われて来た自分が、最後にみじめな捨てられた女になるのであろうかと歎いているのである...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...近い所で小(ち)さい浪頭(なみがしら)がさつと立ち...
與謝野晶子 「晶子詩篇全集」
...「さきほどのがさつ者は...
吉川英治 「三国志」
...沢山ながさつ者の洗濯とか...
吉川英治 「宮本武蔵」
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