...その日の夕食にがさがさした紅塗の浅い椀に盛つて出されたお菜は...
安倍能成 「初旅の残像」
...何かがさがさした小さなものが手指に触れた...
梅崎春生 「桜島」
...此処にあるよ」総領女(むすめ)の手にがさがさした皮膚の荒い手首が触れた...
田中貢太郎 「白い花赤い茎」
...こんながさがさした手じゃない」「それは...
田中貢太郎 「白い花赤い茎」
...おまけに相手にする百姓たちときたら、がさがさした、けだものみたいな連中ばかりだし、ぐるり一面どこを見ても、貧乏と病気なんだもの...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「ワーニャ伯父さん」
...適当な傾きに光を反射させて見た時に一方のはなんとなくがさがさした感じを与えるが...
寺田寅彦 「蓄音機」
...すぐにがさがさした...
徳田秋声 「黴」
...がさがさした縁の板敷きに雑巾(ぞうきん)がけをしたり...
徳田秋声 「爛」
...それから棺板の上をこするがさがさした音を感じた...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...その青黒いがさがさした顔には到る処に面皰(にきび)が吹出していた...
中島敦 「プウルの傍で」
...がさがさした芸術派であるのに比べて...
平林初之輔 「文芸は進化するか、その他」
...がさがさした砂地(すなじ)の高原で...
マロ Malot 楠山正雄訳 「家なき子」
...」がさがさした、けれども親切さうな、大人の声が、二人のうしろで聞えました...
宮沢賢治 「銀河鉄道の夜」
...八 鳥を捕(と)る人「ここへかけてもようございますか」がさがさした...
宮沢賢治 「銀河鉄道の夜」
...」がさがさした、けれども親切そうな、大人の声が、二人のうしろで聞えました...
宮沢賢治 「銀河鉄道の夜」
...がさがさした落葉のような音がしたので...
室生犀星 「香爐を盗む」
...こんな見苦しいがさがさした手に...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...病気でもあるらしい嗄(しわ)がれてがさがさした声...
山本周五郎 「柳橋物語」
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