...がさがさしててね...
梅崎春生 「狂い凧」
...破れた竹垣の傍には穂のあぎた芒が朝風にがさがさと葉を鳴らしていた...
田中貢太郎 「狐の手帳」
...暗いなかに坊主頭を見せてがさがさ騒いでおりました...
田中貢太郎 「死人の手」
...蘆(あし)ががさがさと鳴った...
田中貢太郎 「女賊記」
...此処にあるよ」総領女(むすめ)の手にがさがさした皮膚の荒い手首が触れた...
田中貢太郎 「白い花赤い茎」
...何かがさがさと音でもすると心をびくびくさして...
田中貢太郎 「魔王物語」
...何かががさがさと手に触った...
谷崎潤一郎 「蓼喰う虫」
...がさがさやつて、ずつと先の路に出た...
田畑修一郎 「医師高間房一氏」
...」上の方でがさがさやっていたところから...
豊島与志雄 「鳶と柿と鶏」
...がさがさと赤ん坊のように這いながら...
直木三十五 「死までを語る」
...内部はがさがさになっている...
中谷宇吉郎 「黒い月の世界」
...「おい!」がさがさ! と木立から音がして...
橋本五郎 「地図にない街」
...がさがさざわざわ鳴っていた...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「トニオ・クレエゲル」
...」がさがさした、けれども親切さうな大人の聲が、二人のうしろで聞えました...
宮沢賢治 「銀河鐵道の夜」
...がさがさな色と疾(しつ)のようなものからなり...
室生犀星 「あじゃり」
...次の間にて紙のがさがさという音あり...
柳田国男 「遠野物語」
...病気でもあるらしい嗄(しわ)がれてがさがさした声...
山本周五郎 「柳橋物語」
...「うむ、やっぱり老先生のお眼鑑(めきき)どおり、唖のやつは、全く田舎のぽッと出(で)で、江戸の地理は皆目知らないのだ……」そうしている間に、幾曲りして、御霊廟の裏から僧房の裏まで突き当ると、道はもうないはずであるが、唖男は、がさがさと、一方の雑木山へ登り出した...
吉川英治 「牢獄の花嫁」
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