...かりそめにも害心(がいしん)のある人物に見えなかった...
海野十三 「怪星ガン」
...かりそめにもお姫様(ひいさま)の御父君...
谷崎潤一郎 「聞書抄」
...かりそめにも上と云われる者にはそのくらいな嗜(たしな)みがあったのである...
谷崎潤一郎 「武州公秘話」
...かりそめにも火を放(つ)けたものは...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...「何を考へたんだ」「かりそめにも學問を教へる先生が――」「かりそめと來やがつたか...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...かりそめにも御兄上魏王の令旨をもたらして参った使者と聞いたら...
吉川英治 「三国志」
...かりそめにも、源中納言を刑するに、雑武者(ぞうむしゃ)の手をもってする法やある...
吉川英治 「私本太平記」
...かりそめにも、帝以外の男のからだに縋(すが)ろうやという、彼女らしい誇りか潔癖かであったとみえる...
吉川英治 「私本太平記」
...かりそめにもそなたは皇太子の御母...
吉川英治 「私本太平記」
...かりそめにも彼は...
吉川英治 「新書太閤記」
...かりそめにも不敬不浄をゆるさなかった...
吉川英治 「新書太閤記」
...かりそめにもうごかない信玄の落着きかたを...
吉川英治 「新書太閤記」
...かりそめにも母と名のあるものを...
吉川英治 「新書太閤記」
...各、恥を尊び、名を惜しみ、かりそめにも、主君に裏切るなどということは、父信玄の在世中、稀れにもなかったものです...
吉川英治 「新書太閤記」
...かりそめにもヘタな攻撃はいずれもやらない...
吉川英治 「新書太閤記」
...――かりそめにも宋(そう)朝廷が匪賊(ひぞく)に降(くだ)っていいものか...
吉川英治 「新・水滸伝」
...かりそめにも、そなたの亡父(ちち)助左衛門の恩人、ひいてはいま、そなたの母、雪乃(ゆきの)の身まで引取って、わしの手許に養育させてあるものを……その恩人に、そちはそのような態度をとって、すむと思うのか」「…………」「返辞をせい...
吉川英治 「梅里先生行状記」
...かりそめにも、室町将軍家の兵法所出仕という先代の信用があればこそ、頭を下げ、ご機嫌を取り、品物も貸し、何も貸し、あした参れといわれればヘイ、あさって来いといわれればヘイ、なんでもヘイヘイして、先はお屋敷と奉っていれば、つけ上がるにも程がある...
吉川英治 「宮本武蔵」
便利!手書き漢字入力検索