...麓からじき上に、緑の草の萌えて見える谷に、Y字形の雪を残して、それから上に、右手には前種高への岩が、はげしい鋭さをもって、ギザギザと頂上まで押し立っている...
板倉勝宣 「山と雪の日記」
...眼で見ると手首から上はちゃんとしている...
海野十三 「四次元漂流」
...賊は舟から上ると...
江戸川乱歩 「黄金仮面」
...下から上がってきた捜査主任とふたりの刑事が...
江戸川乱歩 「鉄人Q」
...昨日(きのう)江州(ごうしゅう)から上京したばかりだと云った...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...面会に行く時、胸から上だけを、見つけているのとは違って、今日は頭から足まで、完全な夫を見ることが出来た...
戸田豊子 「鋳物工場」
...幾度となく誓われた信念の後にもなお底深い所から上って来て二人を距てようとする淋しいもの...
豊島与志雄 「蘇生」
...それが腰から上だけぬっと出て...
豊島与志雄 「道連」
...手間取ってな」庭から上って来た...
直木三十五 「南国太平記」
...「茶碗から上る湯気」は顕微鏡にも見えない細い塵や...
中谷宇吉郎 「「茶碗の湯」のことなど」
...千代子が彼女の後(あと)に跟(つ)いて沓脱(くつぬぎ)から上(あが)ったのを見て非常に驚ろいた...
夏目漱石 「彼岸過迄」
...あの二人の身体(からだ)を水から上げろ...
夢野久作 「豚吉とヒョロ子」
...時々東京から上客が来るとお相伴(しょうばん)をさせてやる...
村松梢風 「猫料理」
...北千住から上条へ帰って来た...
森鴎外 「雁」
...一家の裾を濡らすように下から上へと色を変えた...
横光利一 「旅愁」
...他国に自分の国を譲ることの方がむかしから上手な国ですから...
横光利一 「旅愁」
...五段の船そこ梯子(ばしご)から上に上半身を出す...
吉川英治 「私本太平記」
...湯から上がって来る秀吉を...
吉川英治 「新書太閤記」
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